手で書く速度の方が理解しやすい

午前4時から3時間、授業の資料作成。切羽詰まると講義資料を用意しないといけない新規の授業でもなんとかなるものである。これも、小テストの作成と採点をTAにやってもらっているからなんとかこなせているのであるが。

午前中は機械翻訳の勉強会。アライメントの続きで、いわゆる grow-diag-final-and のような、双方向アライメントのヒューリスティックスについて勉強する。たとえば、英語から日本語に翻訳し、その日本語からさらに英語に翻訳したとき、同じ単語に戻るなら、その単語対応は信頼性が高いと考えられるが、もし仮に戻らなかったとき、どこまでその単語対応を採用するか?という判断について、まあこれくらいが妥当だろう、とうルールがあるのである。

このあたり、ちゃんと理解しようとすると、数式がけっこう込み入っているが、今年度はみんなついてきてくれているので、すばらしい。NAIST松本研ではこのあたりついてくる人がほぼ皆無だったので、夏休みに入るころには(当初10人近くM1がいても)機械翻訳勉強会の人数が0になっていたのである。

進捗報告がけっこう盛り上がり、いつも1時間くらいかかるので、南大沢に出発するのがギリギリになってしまう。syncha の話や word2vec の話を聞いたりする。この勉強会だったかどうか忘れたが、Perl が読めたほうがいいか、という質問があったのだが、読めたほうがいいんじゃないかな。個人的なお勧めは以下の「Perl ベストプラクティス」。

Perlベストプラクティス

Perlベストプラクティス

英語版で読んだので和訳の質は分からないが、内容は非常にためになった。まあ、一度 Perl でプログラムを書いたりしたことがないと、ピンと来ない内容かもしれないが……。

午後は南大沢でオートマトンと言語理論の授業。今日はプッシュダウンオートマトンと文脈自由文法の等価性について扱うのだが、授業の最初の時間の復習で、黒板を使ってステップバイステップでチョムスキー標準形の変換手順を解説したり、配列とリスト、スタックとキューの説明をしたりしたところ、評判がよかった。スライドより黒板の方がみなさん好きみたい?(その後、「板書が汚くて答えが分からない」というアンケートのコメントを見てがっくり来たが……)

あと、授業後に質問がたくさん来て嬉しいことなのだが、次の授業が10分後に控えているのであまり受けられないのがもったいない。キャンパスが分かれてなければ、あとで研究室に来てもらえるのだけどな〜。