エディタの使い方も伝承したい研究室の文化

朝に出勤してニューヨーク大の関根さんと Skype 会議。用件は仕事の話なのだが、言語処理学会の年次大会ではいつもお声をかけていただくのに、お互いなかなか時間が取れずお話できなかったこともお話できたりして、よかった。続けて NLP 若手の会シンポジウムの仕事をする。9月のイベントはこの時期の全部確定しておかないといけない、というスケジュール感である。

午前中は SLP(自然言語処理の基礎)勉強会。形式言語オートマトンの話をいろいろ議論しながら読む。時間がかかっても、わいわいと読めるのが一番だと思う。この本には演習問題がついていることに気がついたが、さすがに今年度は荷が重いか。来年度以降、やってみてもいいかもしれない。

お昼は(〆切を過ぎている原稿を一時おいといて……)進捗報告のスライド作成。研究室の研究会(全体ゼミ)と題して毎週3〜4人の担当を決め、進捗報告かサーベイ報告、あるいは開発ネタなど1人の持ち時間30分でなにか話してもらうことにしているのだが、進捗報告をちゃんとできる人がほとんどいない(どのように考えて、今回は何をして、結果はどうなって、今後どうするか、という項目が揃ってない)。そこで、もしかして報告をするやり方が分からないのだろうか、と思って、自分自身でやって見せて、こんな感じでやってください、と示そう、という意図である。昨年度も10月からは自分も進捗報告をすることにしたのだが、資料作成を適当にしていたのがよくない(それを真似される)と思い直し、今回からはちゃんと作ってみる。

3週間分の進捗をまとめてみたが、研究に関することでもけっこう書くことがある。話そうと思えば1時間でも2時間でも話せるな……。学生は少なく見積もっても教員の3倍くらい研究に時間を使えるはずなので、適切な方向に時間を使ってもらって、全体の研究会で有意義な議論ができたらなと思う。

研究会では進捗報告と論文紹介に加え、[twitter:@so1owingpixy] くんがVim のチュートリアルをしてくれた。こういう小ネタの共有も研究室でできるといいと思うので、すばらしい。結局計算機の使い方は詳しい人が近くに1人いるかどうかで習得速度が全然違うし、幸いなことに研究室間の横のつながりは(特に学生レベルでは)けっこうあるので、少しずつ首都大の情報通信システムコース全体にこういう知識や文化が定着してくれたらなと思うのである。

研究会がいろいろと盛り上がり盛りだくさんだったため、デフォルト2時間の予定が3時間。慌てて病院に直行。18時に母と待ち合わせをしていたのだが、30分待たせてしまった。明日の退院以降の打ち合わせをする。いよいよ家族3人一つ屋根の下で暮らすことになるが、どきどきである。

夜は昼間にできなかった原稿執筆をし、大体埋まったものの、翌朝までに出せるレベルでなかったので、もう一度期限を延ばしていただけるようお願いする。忙しくなることは分かっていたのに先に執筆しておらず、申し訳ないかぎりである(ただ、いつも気持ちよく働けるよう最大限サポートしてくださって、本当に助かっている)。