これやこのゆくもかえるもわかれては

朝8:50から実験運営委員会だったので7時半に家を出たのだが、バスを待つ列に並んで10分ほど待っても全然来ない。気がつくと女子高生と自分しかおらず、女子高生から「今日バス来ないんですかね」なんて聞かれ、そういえばニュースで相鉄がストライキをやっていると見たので調べてみると、関東バスストライキだった(汗)

よくよく見ると時刻表にでかでかと「3月20日は24時間ストライキを決行します」と書いてあり、「ストライキのようなので、バスは来ないと思いますよ」と教えてあげると「ストライキってなんですか」と返されて、絶句。一応ストライキが何か教えてあげる。知らないことを素直に質問できるのはよいことだと思うが、高校生になってストライキを知らないというのは、何か教育に問題がある気がするのだが……。

なんとか実験運営委員会に滑り込み。まだ始まっていなかった。実験運営委員会は、学部2-3年生の実験と卒業研究の確認と調整をする情報通信コース内の委員会なので、実験を担当する助教の人が揃わないと始められないのである。

新年度4月のガイダンスの話や後期の実験の話が出て、去年の4月にこっちに来たばかりのころは、何も教えてくれない(質問しても「やれば分かる」とか……)のに実戦投入されて泣きそうだったが、一通りやってみて議論がほとんど分かるようになっていて、1年ですごく成長したなぁ、なんて感慨にふける。まあ、1年でできるようになったということは、確かに「やれば分かる」というのは正しかったわけであるが……。

1月から1人助教の人が来て、4月からももう1人助教の人が増えるそうで、「去年小町先生は仕事の説明ありましたか?あ、なかった?じゃあなくても大丈夫ですね」と流されそうになったが、一言も事前の説明がないというのはやっぱり親切じゃないと思うし、絶対事前のレクチャーがあったほうが安心できるので、と新任の助教の方々2名を対象にガイダンスをする機会を設けてもらった。自分がはまった落とし穴には他の人がはまらないようアラートを出しておくのも、自分の役目だと思うし。

実験運営委員会後は言語処理学会年次大会の招待講演(Microsoft Research Asia の辻井先生)のライブ配信を流しつつ、年度末の報告書の作成。週末は3日間日野キャンパスのネットワーク接続が遮断されるので、業績一覧などは調べておかないといけないのである。

昼過ぎに国際会議の査読者の割当。毎度のことながら〆切がタイト。こんな仕事をみなさんされているのかと思うと、足を向けて寝られない。

午後は情報通信システムコースの学部と修士の卒業式(学位記授与式)である。実際に手渡すのはコース長だが、名前を読み上げたり卒業証書を入れるホルダーや卒業に関する書類を渡す必要があり、そういう仕事はコース幹事のお勤めなのである(ちなみに来年もあるので、今年のように言語処理学会年次大会と卒業式が重ならないことを祈っている)。

手渡しはもっと整然と手渡すのかと思いきや、雑然とした感じで、不思議。そもそも手渡しに使う教室が狭くてあまり自由に動けないせいでもあるが、学部と修士を分けて、もう少し座席に余裕を作ってあげてもいいような気がする。手渡しする側は、1回で終わってくれると楽なのだけど……。

書類の手渡しのあと、記念写真の撮影を終え、幹事の仕事x2も片付けて、夕方から研究室の追いコン(追い出しコンパ)である。「送別会」という単語の「別れる」というのがネガティブなイメージだからか、最近は「歓送会」という表現を聞くことがあるのだが、卒業する人は一区切りして追い出された方がいいのでは?と思うので、自分は追いコンという表現を気に入っている。もちろん、追い出されたらもう来てはいけないという意味ではなく、新しい場所での活躍を報告しにきてくれたり、リクルーター等で遊びにきてくれるのも、社会人博士で戻ってきてくれるのも大歓迎である :-)

つたない研究室の1年目であったが、4人ともそれぞれしっかり卒業論文を書くことができたし、胸を張って4月を迎えてもらえればと思う。松本研で卒業生に茶筌を贈るような記念品贈呈を用意していなかったのは失態だったが、修士1期生が卒業するころには研究室のカラーも出てくると思うので、うちの研究室っぽい何かをあげられるようにしたい(笑)

卒業するみんな、1年間どうもありがとう!