朝起きたときから若干調子が悪い。風邪気味である。体温が低いと体調を崩しがちなので、自転車ではなくバスに乗ってみる。最近やたら寒いし……。
今日はさきがけのシンポジウム参加のため、市ヶ谷に来てみる。市ヶ谷といえば自分的には日本棋院だが、四ッ谷、飯田橋、市ヶ谷、御茶ノ水あたりは降りて駅を出ると区別がときどき分からなくなる。最近御茶ノ水の利用頻度が上がり、御茶ノ水はかろうじて分かるようになってきたが……(ただ千代田線に降りる最適ルートおよび東大構内に行く最適ルートがまだ分からない)。
さきがけというのはJSTという文科省の研究費配分期間が行っている研究助成制度で、独創的な研究をしている30-40歳くらいの若手研究者を対象に年間1,000万円くらいの研究費を3-5年に渡って支援する、という制度である。研究費的に潤うことは間違いないが、さきがけを取った、ということで分野外の人にも活動が認知されるきっかけになるし、なにより合宿やこういった発表会などの機会でいろんなつながりや研究的なアドバイスをもらうことができるので、研究費以外のところが個人的には重要なのではないかと思う(特に情報系はたとえば生命科学系と比べるとそんなに研究費が必要ではないし)。
実は自分も今年に募集されたさきがけに応募していて、つい先日不採択理由が送られてきたのだが、落とされてふてくされるのではなく、通ろうが落ちようがこういう発表会には行こうと思っているので(採択されたら行くのに採択されなかったら行かない、というのは違和感があり)足を運んでみたのである。行ってみると、自分との違いも分かると思うし。ちなみに、さきがけに初めて応募したときから一貫して採択されようがされまいが発表会には出ているのだが、こういう心がけがあるから採択されるというものではない、ということを付け加えておこう(というか、不採択はこれで3回目で、一度も通っていない)。
考えさせられた発表は、今年のIBISチュートリアルでも聞いた鹿島さんの関係予測とクラウドソーシングの話と、これまた今年の言語処理学会のチュートリアルでも聞いた梅谷さんの組み合わせ最適化アルゴリズムの話。よくこういう解き方を考えて先に進めるな、と思うのは元より、お2人ともよくこんなに成果を出せるものだ、と驚嘆する。
今年さきがけに応募してみて、いまの研究室の状況を考えると、こんな状況では応募するものでなかった、と恥じ入るばかりなのであるが、いまの自分ではさきがけをもらっても活用できない自信がある(NAISTにいたときはまだ時間もあったし松本研は学生がたくさんいたし、採択してもらえたら活用できたと思うけど、趣旨としてはそういう恵まれた環境の人を支援する制度ではない)ので、領域統括の先生方はよく見ているな、と思うのであった。
結局工学系の分野は学生が主に研究を進めるものであって、教員は大枠で方向性を決めたり、予算を取ってきて研究室の設備や旅費、人件費で不便がないようにしたりする役目が大きく、さきがけの研究代表になっている方々は、いずれもうまく回っている、ということであろう。
夕方から体調が悪くなって帰宅したが、熱を測ると35.1度。頭痛と吐き気がときどきあり、夕食も一口二口しか食べられず、横になる。やっぱり急に寒くなったからだろうか……。寒いとご飯が消化できないのか免疫力が下がるのか、ときどきこうなるのである。(この日記を書いている翌日の13時時点では35.5度で、平熱に戻った)