YANS 2013 前夜祭: 学生という身分を最大限活用する

朝起きて近くの砂浜まで散歩。宿からは徒歩10分くらい? 遊泳禁止だそうだが、太極拳をしている人がいたり、花火の片付けをしている人がいたり。一人でこうやって見知らぬ土地で散歩していると、いろいろと走馬灯のように浮かんでくること、そしてぐるぐると考えることがある。旅行のとき以外にこういう気持ちにならないというのも不思議。

午前中、途中まで論文紹介を聞き、10時過ぎに一足先に中座させてもらう。NLP 若手の会シンポジウムの連動企画、[twitter:@overlast] さんが企画された DSIRNLP (データ構造と情報検索と自然言語処理) 勉強会に参加するためである。

来るときは JR の特急で来たのだが、帰りはチャーターバスがなく、連絡が悪いので、東京駅八重洲口行きの高速バスを利用。高速バスも、1時間に1本以下しかないのだが……。しかも、バスの中で作業ができるかと思ったら、そんな感じではなく爆睡。渋谷に着いて喫茶店でスライドの準備をしたり。暑すぎて喫茶店も大混雑であった。

会場に到着するといろいろと知り合いがいて懐かしい感じになる。奈良から参加していたときのほうが感動が強かったが、東京に住んでいても今日は千葉からはるばる移動してきたので、なんだか遠くから来たような気分。みなさんの発表を聞き、NLP 若手の会シンポジウムの宣伝もして懇親会。

懇親会の前、懇親会には参加せず帰るという [twitter:@takuya_a] くんと [twitter:@herumi] さんとお話する。@takuya_a くんは NAIST の特待生時代の後輩なのだが、こんなところで再会できるとは! 最近は言語処理にも興味があるそうで、この業界 (?) 狭いなぁと思う。@herumi さんは [twitter:@shuyo] さんの紹介していただいた。最初、大学の先輩かと勘違いしていたが、なんだか前から先輩であったようなデジャブがある。もっとも、自分が PC を触り始めたころオープンソースフリーソフトで活躍されていた方々は、広い意味で先輩のようなもので、そう思ってしまうのだろう。

懇親会では首都大のうちの研究室からも2人が参加。いろんな人と話していたようで、なにより。学生として大学にいると、学生としか付き合わない (外に出て、せいぜいアルバイト先とか) 人が少なくなく、それでいて働くことにイメージが沸かない、という人も多いのだが、世の中働いている人はごまんといるので、こういう機会を利用して直接話を聞いてみるとよいと思うのである。経緯はどうあれ仕事は楽しくない、と考える学生もいるだろうが、仕事をしたことがないのにそう感じるのも変な話で、実際こういう勉強会に来てみると、楽しく仕事をしている人たちばかり (楽しくないこともあるだろうけど) なので、仕事が楽しくない、という先入観はなくなるかな、と思う。

だからといって就職にものすごい動機づけられて、大学でやる研究に (学士号、あるいは修士号の取得以外に) 意味はないから最低限やる、というふうになっても困るのだけど、なんでそれが困るのか、ということを明快に説明することがいまの自分にはできない。エンジニアとして就職したら、論文の書き方なんて速やかに忘れてくれてもいいと思うのだが、大学にいるうちは逆に研究に打ち込んで研究的なものの考え方を身につけてほしいのである。

学生が研究をしないと自分の業績が増えない、なんてことは全く思っていない (中期的には自分のキャリアで困るのかもしれないが、いまのところそれにはほとんど関心がない) のだが、研究の手続きを一通り体験することが、その人の人生にとってプラスになるという信念がなぜか自分にはあり、それを押し付けてしまうのだろうけど、うまく言語化できないなぁ……。