一貫教育の中だるみは外から刺激する

今日もあいにくの雨。乗車拒否こそされなかったが、武蔵境行きのバスの中が混雑しすぎていて、非常につらい。雨の日に徒歩や自転車はきつい、というのはお互い様であるが、朝からこれはしんどいな〜……。

豊田駅から首都大までもバスを使っているのだが、どうやらガイダンスのために日野キャンパスに来た1年生らしきグループ (女子3人) がいる。南大沢がメインキャンパスの学部は女子が多いが、日野がメインキャンパスのシステムデザイン学部の男女比率はかなり偏っている、というような話をしていた。確かに……。

というわけで、午前中は学部1年生の全体ガイダンスに出席。自分も新入生同然なので、首都大学のシステムをフムフムと聞く。彼ら・彼女らは1-2年生は南大沢で授業を受け、日野に来るのは3年生以降なので、次に日野に来るのまた来年、になるわけだが……。

続いてコース別のガイダンスにも出席する。システムデザイン学部には

  • ヒューマンメカトロニクスシステムコース
  • 情報通信システムコース
  • 航空宇宙システム工学コース
  • 経営システムデザインコース
  • インダストリアルアートコース

の5つのコースがあり、自分はそのうち「情報通信システムコース」に所属するわけだが、学部生も入試の段階でコースまで決まって入学してくるので、いまのうちから履修計画に関する指示がいろいろあるようなのである。

見渡すとだいたい50人くらい、情報通信システムコースの女子学生は2割程度。あれ、多いな、という印象であったが、あとで分かるが今年は女子学生の割合がちょっと多いようで、例年は1割くらいのようである。インダストリアルアートコースは芸術系ということもあり、他のコースと毛色が違うようで、もっと女子学生が多いみたい。

ガイダンスで話す内容は、上記のような履修に関することで、この授業は必ず取らないといけないとかなんだとか、ガイダンスらしいガイダンスがなかった人文系出身の自分にとっては新鮮である。ぶっちゃけ人文系だともともとほとんどの科目が選択なので、履修登録なんて完全に自己責任で、ああしろこうしろ言われた記憶がないのである。

最後、情報通信システムコースに所属する教員が教授から助教まで1人1分くらいで自己紹介をする時間があったのだが、学生たちと再会するのは1年後であり、かつ1年後に1日だけ再会して次会うのは (2年生の授業担当の人でなければ) さらに1年後なので、なんだか織姫と彦星のようなせつないつながりである。

午後は大学院の新入生ガイダンス。首都大の情報通信コースの大学院は、数名外部から来るようだが、ほとんどが内部進学だそうで、見ていても全く新入生のような感じがしない (逆に言うと、NAIST の M2 を見ているような既視感がある……)。自分自身、中高一貫校にいたときの中3の卒業式や高1の入学式は、そもそも真面目に出た記憶すらないので、とても身に覚えがある。

ただ自分がいたときの武蔵でよかったのは、中学のとき入学した144人に対し高校からも30人弱外部から入学してくる生徒がいて、内部で中だるみしている人たちと比べると高1段階では段違いに優秀で、持ち上がりの人たちに大きな刺激を与えるので、やっぱりこういう一貫教育的な環境だと外から入ってくる人もそれなりの数いたほうがいいと思う。

新入生のガイダンス終了後、委員の引き継ぎ。委員の間で伝えるべきローカルルールがそれなりにあるそうで、こうやって引き継ぎをするとのこと。

ちなみに、首都大のシステムデザイン学部の情報通信コースは学部生の7割がそのまま (指導教員が異動したり定年退職したりして、研究室が消滅するようなことがなければ、研究室も変えず) 同じコースの大学院に進むそうである。

NAIST だと入学してから自然言語処理の基礎知識を勉強しないといけないし、研究がスタートするのは M1 の夏休み以降で、始まったかと思ったらすぐ就職活動になって数ヶ月中断してしまうし、それと比べると B4 から3年間専門の研究ができるというのはけっこう大きい。逆に言うと、B4 のときにそれなりに専門に関する基礎知識を身につけられるようにしておいて、卒論を書いて一区切りしたら修士では本格的な研究に取りかかれるようにしておかないと、せっかく3年間も研究室にいてくれるのに成果が挙がらなかったら申し訳ない感じである。

少し時間があるかと思ったら新入生ガイダンスと引き継ぎで日中ほとんど身動きが取れず、夕方から夜にかけて ACL short の原稿に赤入れ。現在共著で書いている ACL short が3本あり、日中・平日は学内の仕事で忙殺されそうな勢いなので、今週と来週の週末は潰れそう……。(せっかく東京に戻ってきたので、実家も含めて久しぶりに会いたい人もたくさんいるのだけど)