研究がうまくいかなくても力を抜いていこう

今日は研究会で発表を頼まれているにもかかわらず、発表資料が完成していなかったので、朝から研究室。しかし次から次に人が来て、なかなか時間が取れない。引きこもって作業できる小さな部屋が一つほしい……。

[twitter:@aichatbot] さんが研究室にいらして、再会を喜ぶ。中国からの留学生として2年前に松本研にいらした方で、今回は博士後期課程に入学される予定なのである。長く研究室にいると、いろんな出会いがあるものだなぁ。

11時から委託研究のミーティングでNICTへ。この委託研究、松本研側の窓口は松本先生で、自分はちょっと裏方で研究を手伝っているくらいなのだが、研究の進捗についてどのように説明するべきか、というのを学ばせてもらっている気がする。(そんなことを気にしないで研究できたほうがいいのだろうし、そういう大人の事情を学生は意識しなくてよいよう、必死に松本先生ががんばってくださっているわけだが)

13時半に研究室に帰ってきて、言語教育勉強会のキックオフ。今学期は進捗報告対象の学生が多い (9人) ので、1回の勉強会で論文紹介の他に進捗報告を2人やってもらうことにする。頻繁に回ってくるほうが、少しの差分でも話しやすいので、1ヶ月に1回は進捗報告の機会があったほうがいいと思うのである。

とはいえ、[twitter:@keiskS]くんは (今回はたまたま帰国中だが) まだ2ヶ月近く MSRA (北京にあるマイクロソフトの研究所) でインターンする予定だし、[twitter:@shirayu] くんも11月までニューヨークの楽天技術研究所でインターンシップ中なので、ちょうどいいくらいのサイクルかもしれない。博士後期課程に在学中の人あるいは進学予定の人を中心に、外の組織もいろいろ見てみるといいと思う。(とはいえ、所属する研究室で最低限研究を進められる基礎体力を身につけてから行くことをお勧めするが……)

研究室の全体ゼミはスタッフによるトーク3本で、最初は Kevin さんから学生へのメッセージ。詳しいタイトルは忘れたが、大学院生活を快適に過ごす7つの習慣、みたいな感じの内容で、自分も博士後期課程に進学する前にこういう話を聞きたかったなぁ。非常におもしろい。自分もいろいろと考えさせられるものがある。

「理工系&バイオ系大学院で成功する方法」という本を最近読んだのだが、

理工系&バイオ系大学院で成功する方法

理工系&バイオ系大学院で成功する方法

博士後期課程に進学するつもりの人は、こういう本を一回読んでおくのはよいと思う。学生生活が予想以上にしんどいのだが、苦しいのは自分だけではない、というのを心に留めておくのは大事である。この本自体、最初の部分は「どのように研究室や研究テーマを選ぶべきか」そして最後の部分は「博士号を取り切るには」という内容はオリジナリティが高くおもしろいのだが、中盤はありきたりの内容で、科学者としてこの先生きのこる方法で紹介した本も読まれるとよいだろう。

個人的には同じ著者の「脱力系女子大教授」爆笑。

脱力系女子大教授

脱力系女子大教授

お茶の水女子大で教員を務める著者の脱力系エッセイなのだが、エピソードがおもしろい。一般向けに書かれているのだが、さりげなく研究者の悲哀が入っていたりして、関係者はクスリと笑える。

1,000円と手ごろなので、大学関係以外の方も秋の夜長にどうぞ。