CV は cross validation の略

学生のみなさんが履歴書を書いている。ここで履歴書というのは英語では curriculum vitaeというもので、自分の経歴なり業績なりを書いたものである。就職活動やインターンシップに参加するとき、これの提出が求められることが多いので、海外インターンシップの選考が本格化する12月末から1月上旬にかけて、今から用意している、というわけ。

うまい履歴書の書き方はいろいろあるようだが、やはり基本的には「どんな人か分かるように書く」というものであり、GPA (成績の平均点)が何点です、と書かれても「ふーん」と言う以外にないし、「この人勉強以外がんばるものがなかったのね」としか思われないのではないかな、と……。

参考になるのはプログラムは履歴書をどう見るか(前も紹介したことがある)とか、そこからも飛べる履歴書を読んでもらうには。引用すると、

誰かに自分の履歴書をよく見てもらうための最良の方法は、人間的な印象を与え、単なる職歴やプログラミング言語のリストにしないことだ。ちょっとしたストーリーを聞かせてほしい。「私はこの3ヶ月間本当のソフトウェア会社の職を探していましたが、見つけられたのは、奴隷労働を求めている低俗なWebデザインショップばかりでした」。あるいは、「私たちは息子を高校から引っ張り出してバージニアにつれてきました。彼が高校を卒業するまでは、たとえ私がラジオシャックで働いたりウォルマートの案内係をすることになろうとも、もう引っ越すつもりはありません」(これらは実際の人の言葉を若干修正したものだ)。
これはどちらも素晴らしい。なぜだかわかる? 彼らが人間だと考えずにこれを読むことはできないからだ。そしていまや力学は変わっている。私はその人のことが好きになっている。その人のことを気にかけている。その人が本当のソフトウェア会社で働きたいと思っているという事実を私は気に入っている。私は本当のソフトウェア会社で働きたいと思うあまり、自分で会社を作ったくらいなのだ。私はその人が自分のキャリアよりもティーンエージャーの息子のことを気にかけているという事実が気に入っている。
こういうのと同じくらいにC/C++/Perl/ASPについて気にかけたりすることはできない。
だから、その人がその職に必要な資質を持たなかったとしても、その人のことを即座に切るというのは、私にはすごく難しくなるのだ。

ということであり、履歴書を書くのはたかが数ページだと思わず、しっかり書くといいと思う。一度しっかりしたのを書いておけば、あと更新するのは楽である。特に英語で CV を書いたことがない人は、最初書くのは1週間かかると見た方がいい。意外に時間のかかるものなので……。

まあ、海外のインターンシップや仕事に応募しないのであればあまりこういうのは書かないと思うが、これから就職活動である NAIST 情報系の M1 の人たち向けには、(自分が去年就職活動をした経験からすると)

これが働きたい会社だ 社員が教える企業ミシュラン

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若者はなぜ「会社選び」に失敗するのか

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このあたりを読んでみたらいいんではないかと思う。まあ、それぞれ2000円弱するが、これから働く会社と働く期間を考えると、意にそぐわない会社に入ってしまうよりは、安い投資なのではないかなと……。