マウスとキーボードへのこだわり

情報系の大学院に来たりするとかなりの時間をコンピュータの前に坐って過ごすのだが、そうすると自分が直接触るもの(キーボードとかマウスとか、あとはディスプレイとか椅子とか)にこだわり始めるようになる。

確かに10,000円を超えるようなマウスとか20,000円を超えるようなキーボードは明らかに500円のマウスとか Dell の本体についてくるようなキーボードとは違う(それが好きかどうかは別にして)。

キーボードにお金かける派の言うには、どうせ2万円出しても長く使えるものだし、毎日触って生産性に関わるからいいものを買った方がいい、というもので、自分もそれなりのものは使っているから気持ちは分かるのだが、20,000円払う価値があるかというと、万人がそれを認めるとは思えない。

あと、この手の話題は完全に好みの問題なので、ある人が「これはいい!」と勧めるものが自分にとってもいいとは限らない(小説とか映画の好みと同じレベル)し、逆に計算機系の人は粘着する人も多く、自分が好きなモデルについて(聞いてもいないのに)延々語り出す人もいるので、手に負えない。

とはいうものの、こだわる人たち同士で話すのは楽しいもので、こういう話が通じるかどうかがある意味リトマス紙になっているのかもしれない(なにを判定しているのかは分からないが……)。

そこまでが前振りで、なんでこんな話をするかというと、M1 の ryuta-k くん(彼は外大のペルシャ語科出身である)が「松本研に来たらハッピーハッキング? ですか? そういうのを使う人がいたり、トラックボール使う人がいたり、みんなそういうのにこだわるものなんですか??」と言っていたのだが、いや、それは人それぞれでは、という話を katsumasa-y くんとしたからである。

こだわりたいがどうこだわればいいのか分からない、という人は、とりあえず米Lifehackerが選んだ、史上最強のマウス10選あたりからよさそうなのを探し、(できれば実際に触ってから)購入してみるとよい。キーボードやマウスは大きな店に行ったからといって、こういうマニアックなものを置いているとは限らない、というところが玉に瑕だが……。

ちなみに自分が使っているのは

ロジクール MX レボリューション MX-R

ロジクール MX レボリューション MX-R

ケンジントン 【正規品・5年保証付き 】 ExpertMouse(OpticalBlack) 64325

ケンジントン 【正規品・5年保証付き 】 ExpertMouse(OpticalBlack) 64325

である。後者のトラックボールは慣れないと使いにくいので、マウス的なものがほしい人は前者の方がいいと思う。これはこれでマウスの一つの到達点だと思うが、形が確かに変なのは認めるので、もう少し普通の形がいい人は

LOGICOOL ワイヤレスレーザーマウス MicroGearスクロールホイール搭載 MX-1100

LOGICOOL ワイヤレスレーザーマウス MicroGearスクロールホイール搭載 MX-1100

がお勧めである。これらのマウスは無線+レーザーなのでボールの手入れなんかしなくてもいい(最近はほとんどレーザーだと思うが)し、無線でも電池を交換するタイプではなく充電スタンドが付属するので経済的。(といっても電池交換タイプでも数ヶ月に1回交換すればいいだけなのだが)

キーボードはマウス以上に(というか異常に?)こだわる人がいるのであまり深入りしないが、とにかくなにか一つ試してみたいと思うなら Happy Hacking Keyboard (HHK)がオススメである。現在購入できるのは

とあと色違いの

で、自分としては初代の HHK が好き(大学の教育用計算機システムが HHK だった)なのだが、すでに生産中止しているのでこのあたりに落ち着く。キーボードにお金かけるのは抵抗がある、とこの Happy Hacking Keyboard Professional (2万円前後)ではなく廉価版の Happy Hacking Keyboard Lite (5000円前後)に手を出す人がいるのだが、はっきりいってこれら2つのキーボードは名前と形が似ているだけで全然別物で、安物買いの銭失いになりかねないので、買うなら清水の舞台から飛び降りるつもりで Professional のほうを買った方がいい。好き嫌いはあるだろうが、間違いなく打ち心地はトップレベルに属するので……

とはいえ、HHK は F キーがなかったり(たとえばカタカナ変換するとき F7 押したり)、Windows キーに相当するものがなかったり、矢印キーがなかったりと、Unix 系の OS じゃなかったら使いにくいと思うので、最近自分は

東プレ NG01B0 REALFORCE91UBK

東プレ NG01B0 REALFORCE91UBK

とその US 配列バージョン(Linux に接続して使っている)の

東プレ REALFORCE 86U /静電容量無接点/変荷重/86キー/USB SE0500

東プレ REALFORCE 86U /静電容量無接点/変荷重/86キー/USB SE0500

を使っている。デザインはあまりよくないと思う(特に黒バージョン、キーボード左上部のロゴだけ白っぽい灰色で統一感がないのがものすごく気になる。他の白系のキーボードともロゴ違うし、なぜ??)が、HHK に比べてキータッチが優しいのと、ウィンドウズキー・F キーおよび矢印キーがあるのがよい。エディタは vim 使いなのだが、最近ウェブが流行っていてブラウザでいろいろ書くことも多く、カーソルキーが独立して使えたりするのは大きい(HHK でも Fn キーと同時押しで入力はできるのだが、押しにくい)。

このあたりは本当に趣味の領域だと思うので、くれぐれもはまりすぎないように……。弘法筆を選ばずという格言もあるように、誰かの席に行ってキーボード叩くこともあるだろうし、急に職場が変わってキーボード・マウス選べなくなったり(もしくはインターンシップで行った先が Microsoft/Apple とかで OS の選択の余地がなかったり)、どんな環境でもそこそこ使えるように柔軟性を持っておくことは必要だと思う。家で使うものは好きなもの使えばいいのだけど、それでも海を越えてデスクトップ(キーボード)持って行くのは手間だったりね……。