以前からカーネギーメロン大学で研究留学されている shima さんの日記 で海外の大学院の様子を楽しく拝見させてもらっているのだが、最近中学時代からの親友 F 原がイリノイ大学にポスドクで行ったので、彼の日記 も毎日更新が楽しみである。
あと代ゼミ世田谷寮の住み込みチューター仲間である id:takeki くんは現在オハイオで経済学の研究中だそうで、こちらの日記もおもしろい。(経済学はけっこう独自のシステムなので、そういうのを読むと哲学とも違うし工学とも違うので、なかなか参考になる)
自分もシドニー大学や Microsoft Research に行っていたときは最初身の回りの細々としたことでよく分からないことがあってそれぞれ不安だったのだが、こういう生活情報や研究の進め方情報が断片的にでも読めるのはいい時代である。
そういえば F 原で思い出したがアメリカの大学院留学に関しては
- 作者: ロバート・L.ピーターズ,Robert L. Peters,木村玉己
- 出版社/メーカー: アルク
- 発売日: 1996/02
- メディア: 単行本
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が少し古いが質も高くてオススメである(F 原の家に遊びに行って泊めてもらったときに勧められた本)。
前紹介した新書と違い、アメリカ人が書いたものであるが、内容は全留学志望生に通用するもので、具体的なアドバイスが豊富である。Amazon 書評にも書いてあるが、行きたい人の手助けをするというよりは、行くかどうかの判断のところも含めて面倒を見る、という感じである。実際、自分はこれを読んで留学の得失を考えて、結局行くのを止めたのであった。
留学で人生を棒に振る日本人―“英語コンプレックス”が生み出す悲劇 (扶桑社新書)
- 作者: 栄陽子
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は完全に留学を思い止まらせようとする内容だったが、利点ばかり述べるのも欠点ばかり述べるのもどっちもうさんくさいし、冷静に利点と欠点を提示して考えさせるほうがスタイルとしては正しいと思うけどな? あとこっちの新書は書き方も粗雑だし、お薦めではない。いったいどういう読者層を想定しているのだろう?行きたいけど行けなかった人が「行かないで正解だった」と自分を正当化させるために読む本? 留学しただけで英語がぺらぺらになって人生バラ色になると思っている人は考え直した方がいいと思うが、それはこんな本を読まなくても分かりきっていることのほうな……。