埼玉は予想以上に奥深い

午前中、ひたすらメール処理。メールが溜まって溜まってさばききれていない(汗)

なんとか少しだけ時間を作って COLING や ACL demo の原稿へのコメントを入れたりする。もはや全体に入れるのは不可能なので、1セクションずつ細切れに送ったりする。先日何かの機会に「学生の論文は全体を見てコメントはしない。1セクションずつ頭からコメントを入れて、全部入れ終わったら完成している」という話を聞いて、自分などは NAIST 時代から何回も頭から最後まで少しずつ何回もコメントを入れる(版を重ねるごとに改善される)スタイルでやっていたので、ちょっとびっくりしたのだが、確かに現在添削に使える時間を考えるとそれが合理的なのかもしれない、と思ったりする。

午後は早稲田大学所沢キャンパスの菊池研究室にお邪魔する。菊池さんは去年12月の NL 研(情報処理学会自然言語処理研究会)が早稲田開催で、年度内に遊びに行かせてください、とお願いしていたのと、[twitter:@Matasuke_f] くんが NAIST に行く前に一度こちらで会っておきたかったのであった。(ちなみに菊池さんは自分が国語研で日本語話し言葉コーパスのアルバイトをしていたときにお世話になった)

所沢キャンパスのあるのは狭山湖畔であり、狭山湖は小学生のころから何回も自転車で行ったりしていた(多摩湖自転車道のゴール)し、中学生のときの強歩大会?でも会場になったくらいで、知らない場所ではないつもりであったが、想像以上に早稲田大学の所沢キャンパスは田舎にあり、驚いた。NAIST の裏手の山の中にあるくらいの田舎度で、NAIST よりさらに人気のないところにあって(でもそこにはちゃんと学生がいて)意表を突かれた。(まあ、自分は都会より田舎の方が好きなのだが)

研究室の中を見せてもらったところ、環境は(大学院生の研究環境としては)首都大と同じかあるいは少し差がある程度である一方、学部生の研究環境的には明らかな差があるので、学部生は不満があるのかも、と思ったが、後の学会発表練習には学部生もたくさん来ていて、やる気あるなぁと感心したりする(うちのコースで学部生がここまで研究に関心あることはないような)。

自分はというと言語処理学会などの学会の発表練習を見せてもらったのだが、かなりしっかり研究および発表練習をされていて、こちらも勉強になる。学部(人間科学部)の特性か、認知系の研究をしている学生さんが多いようだが、自分的にはもともとこういう話が好きなだけにけっこう楽しい。工学系の研究をしたい人は、ちょっとノリが違うかもしれないが……。

このところ、研究室として(今後3〜5年程度のスパンで)どういう方向に向かっていくべきか、ということを考えていて、参考になると思われる方々に相談したり見学させてもらったりしているので、普段の生活も含めて見せていただいてありがたかった。以前、慶応 SFC の石崎先生が退職される前に研究室を見せていただいたときも、大変参考になり、その後のキャリア観に影響を受けた。学内の先生方にも、大学教員として育てていただいていることをよく感じるが、学外の方々にも暖かく見守っていていただいているのだな、と思ったりする。自分も研究室からいろんな学生を送り出していきたい(学内外の若手に色々還元していきたい)と思っている。