レベル感粗い目安にしてほしい

午前中は機械学習の授業。来年度はこの2倍のコマ数あるので、どうするか考えておかないといけないのだが、なかなかそういう時間はない。研究室に配属される前に何しておけばいいですか、という FAQ があるのだが、Perl プログラマのレベル 10 という文章、自分が M1 のときに読んでよく記憶にあったので、これを読んで(Perl のところは適宜自分の分かるプログラミング言語に置き換えて)レベル5以下だったらプログラミングの勉強をしてね、と伝えた。大体半年でレベル1くらいに相当し、B1 の後期からプログラミングの授業が始まるので、B1 の終わりならレベル1、B2 の終わりならレベル3、B3 の終わりならレベル5くらいかなと。そこからは毎年レベル1くらいの向上で、B4 の終わりにはレベル6、M1 の終わりにはレベル7、修士を出るころにはレベル8くらいが到達目標だろうか。

昼休みは研究室公開。教員は授業で会っているし、こういう機会には研究室の学生(先輩)の話を聞くのがいいと思うので、20分くらいで自分は退席する。自分自身、NAIST 松本研に行くことにした決定的なイベントは NAIST のオープンキャンパスへの参加で、松本先生と話したことも影響してはいるが、一番は研究室の在学生と話して、いまやっている研究の話を聞いて大学院生活が楽しそうだったからである。

午後は南大沢に移動してアルゴリズムの授業。前回に引き続きクイックソートの話をしている。今年度は擬似コードは基本的にほとんど書かせないことにしたのであるが、この方針は善し悪しありそう。そもそも演習は B2 後期に入っているので、ここで擬似コードを書かせても実際に書くまで1年あるから、このような方針が適切だとは思うのだが。

授業後に少し国際副専攻に関するお仕事。国際副専攻というのは、半年から1年間の留学をして所定の単位を修めることで「国際副専攻修了」の称号が得られるという制度なのだが、留学をすることが必須なので、どの時期にどのような形で留学するか(帰国の前後にどう本学のカリキュラムを履修するか)みたいなことを学生と教員で確認することになっているのである。学科やコースごとに履修してほしいカリキュラムがあるので仕方ないが、情報科学科としてはそこまで授業間に依存関係はないので、まあ好きに行ってほしい、という感じ。

一応制度的には留年しなくても4年間で学位が取れるように設計したのだが(情報科学科になる前、情報通信システムコースのカリキュラムではこれができなかったので、国際副専攻への参加は保留にしていた)、留年せずに研究室配属も希望通りに、みたいなのはなかなか難しいと思われるので(4年間で卒業できることは保証しているが、好きな研究室に行けることは特に保証していない)、できれば1年間留年することをお勧めしている。成績不良等ではなく留学によって留年する場合、1年分の授業料は大学が出してくれる制度になっているので、機会費用はなんとも言えないが無駄に1年分の授業料を払わないといけないわけではないし。

その後、日野に戻ってきて M1 の進捗報告を聞く。そろそろ就職活動も本格化してきているようであるが、M1 から M2 にかけてはいいテーマを見つけることが最重要事項(テーマさえよければ、実装力はそこそこあるはずなので、さくっと実装できてよい論文が書けるはず)で、あとは就職活動が終わってからもモチベーションを維持してコツコツと実験することかな。ここで失速すると結局 M1 までの研究成果(場合によってはほぼ卒論相当)で修士論文を書くことになり、寂しい感じになってしまうので……。去年は M2 で実験をコツコツと頑張ってやっていた学生たちが就職してから国際会議で発表でき、最後まで取り組んでよかったと心の中で最大級の賛辞を送ったものである。