出席が足りなくなると留年に

午前中は B3 の進捗報告。研究室配属前の学生にこんなに時間を使っていて、研究室の学生からは若干不満かもと思わなくはないのだが、最初の研究はやっぱり少し時間がかかってしまうものなので、ご理解いただきたい。

昼休みを挟んで B3 の基礎勉強会(輪読)。「ゼロから作る Deep Learning 2」を読んでいるのだが、第2章まで読み終わった。もっと時間がかかるかなと思っていたが、割と解説を色々入れて寄り道をしたにも関わらず第2章まで来ているので、思ったより早く読み終わるかもしれない。第1章はコンパクトに躓きそうなところが載っていたのでよかったが、第2章は(この本に関わる)自然言語処理入門という感じで、可もなく不可もなく。深層学習を前提とした自然言語処理の教科書はこんな感じになるのかも、と思ったりはする。言語そのものに興味がある人からすると、物足りなさがあるだろうが、この本はそういう本ではないのだろうし、過不足なくよい導入になっていると思う。

午後は B3 のプロジェクト実験の出席確認。助教の方々の出張や南大沢での授業の都合上、出席だけでいいので確認してほしい、と頼まれたのである。今年度から来年度の前半にかけては情報科学科の助教の方々の教育の負荷がかなり高いと思うので、少しでも手伝えるところは手伝いたいのである(教授の人の仕事は特に手伝いたくないが、助教の人の仕事は手伝ってあげたい)。来年度の後半以降の助教の方々の負担は現在と比較すると0.7倍くらいの負荷になっているはずなので、そこまでなんとか……(本当は演習や実験も段階的に准教授から助教にとできればよかったのだが、しばらく担当教員を変えてはいけないという文科省的な制約のためにできなかった)。

夕方は企業の方の訪問。別の大学の研究者から紹介されたということでお会いする(紹介でない場合、かつうちの研究室の論文を読んだりこのブログや自分の Twitter を見たりもしていない場合は、キリがないのでお会いしていない)。色々と突っ込んだ話やそれなりにアドバイスをしたが、エンジニアリング担当の方は(化学分野だそうだが)博士号を持っているということだったし、話してみるとかなり話が通じるので、こういう方々となら一緒に仕事をしてお互い意味がありそうに思ったりする(タスクやデータもお話をお聞きしていておもしろい)。

本学に着任してからの数年は、企業の方の訪問があったあとに実際に何かにつながったことが1割に満たなかったのだが、それと比べると最近は直接お会いした場合は8割以上何かにつながっている気がする(残りの2割も、なぜつながらなかったのかのフィードバックをいただいたり、あるいはその後もやりとりがあったりする)ようになったので、今のようなやり方が自分には合っているのだと思った。

夜は会計処理。ちょっとロスタイムに入っていて申し訳ないのだが、なんとかひたすら学生にコンタクトを取ったりして書類を集めたり情報を聞いたりしてメールを打ち返す。年度末より上半期末の方が、会計処理的には忙しい気がする(年度末は年度末で、学生があまり研究室に来なくなって、あるいは海外旅行に行っていてコンタクトが取れなくなったりして、会計処理が進まなくなることがあるが)。

あと少しだけ計算機管理をする。sudo のセキュリティホールが見つかったので、研究室のサーバ全体(Ubuntu LTS)の更新をしたのだが、それに伴って Docker が動かなくなったそうである。これまで CUDA や NVIDIA のドライバは更新されないように Hold していて(よく勝手に更新されてカーネルとの不整合が起きるので)、Docker も動作中のイメージがあるので Hold するようにしていたのだが、それでも動かなくなったイメージがあるようだ。Docker のサービスを再起動するだけで動くようになった人と、サービスを再起動してもイメージが動かない人がいて、結局後者は Docker の Hold を外してアップデートした上でホストを再起動したら使えるようになったが、セキュリティ関係の更新で(一見関係ないように見える)サービスが動かなくなるのはちょっと心臓に悪い。

NAIST にいたときは割とサービスを止めないように年に1回の計画停電に合わせて更新していたのだが、首都大は(予定された停電はあるものの、定期的な)計画停電がないようで適当なタイミングで更新していて、1年以上電源を落としていないサーバもあるのだけど……。