使い途分かっていると書きやすい

午前中は2時間ほどメール処理。科研費の申請書、学内〆切を少し待ってもらっているのだが、やらないといけないこともあるので……。

昼過ぎに研究室のウェブサイトを少し更新する。もう大学院の合否の発表があり、内部進学者は4人全員が筆記試験免除で合格、外部受験生は受験した3人全員が合格(1研究室では7人までしか受験を許可できない)しているので、うちの研究室は冬季入試だともう受験できないためである。受験承諾書を事前に取るスタイルになったのは今年からだけど、研究計画書を出してもらってじっくりやり取りするのはそんなに悪くないと思った(受験生には負荷がかかるし、チェックする教員にも負荷がかかるのだけど、どういう学生なのかはやり取りをすれば分かるし、たぶん受験生側も入学してからどういうスタイルの指導になるのかも分かる)。ちなみに、10月から秋入学の留学生が来るので、来年の4月には M1 が8人という体制になる予定。

午後は国際会議の原稿にコメントを入れる。冗長な内容や分かりにくい内容を削るたびに読みやすくなっている。やったこと全てを入れたくなる気持ちは分かるのだが、読む人目線では全てが書かれている必要はないし、全てをやった順に書く必要もないし、書きたい内容が読みたい内容であるとも限らないので、そのあたりのバランスを取るという作業。読み手のことを考えて書く、というのは大学院でトレーニングすることのできるスキルの一つだと思う。学部までだと、せいぜい教員しか読まない文章しか書かないことが多いので、読み手のことを想像するというインセンティブに乏しいのだが、論文を書くと、世界中の人が読む文章を書くことになるので、自分だけが書きたいことを書いても読んでもらえるわけではないのである。

夕方は科研費の申請書を書く。1,000万円を超える規模の研究費は最近(歩留まりが悪いので)書いていなかったのだが、今回はちゃんとほしい研究費なのでしっかり書いている。使い途が明らかな研究費は、参加するかどうか分からない国際会議の名前を出したり、研究費を使うころにはもっと性能のいい GPU が出ているだろうと思いつつ現状のものを書いたりするような後ろめたい思いをすることもないので、書きやすい。