RAID でもバックアップを忘れずに

午前中は古典論文紹介。

  • Isaac Persing and Vincent Ng. Modeling Thesis Clarity in Student Essays. ACL 2013.

これは学生の小論文を採点するというタスクについての論文。実験から先のところの書き方が分かりにくいのだが、ちゃんとデータの分析から新しい素性の提案をし、データセットもリリースするという、自然言語処理の論文としてはお手本のような書き方である(データセットやプログラムをリリースすると、そのデータを使った派生的な研究が増えるので、citation count も増える)。うちの研究室でもデータセットやプログラムは可能な限り公開することにしているが、データセットを出すような(つまり新しいタスクを提案するような)研究の割合をもう少し増やしたい。

午後は1時間ほどサーバ管理。ようやくファイルサーバの RAID のリビルドが終わった。うちのサーバ環境のバックアップ体制がまだ弱くて、各サーバの /home のバックアップはリモートにされているが、ファイルサーバ自体はスナップショットは取っているもののリモートへのバックアップはされていない(QNAP が死んだら死亡)ので、次にすべきことはリモートへのバックアップ体制の確立。QNAP はサーバ室と居室に1台ずつあるので居室の QNAP にバックアップするように設定すればいいのだが、サーバ室の QNAP は他からアクセスできないよう(研究室)ローカルのネットワークにいるのである。NAIST 松本研では pdumpfs で毎日リモート差分バックアップを取るようにしていたのだが、こっちに来てからサーバ管理業務をできるだけ減らしているので、もっと楽にやりたい。

夕方は南大沢に移動して B1 の基礎ゼミナール。2日ある最終成果報告会の1日。質疑も活発で、色々おもしろい話が聞けてよかった。しかし今回の授業はシラバスのどこにも専門っぽいことは書いていないのに約半数が情報科学科の学生の履修で、グループワークではどうしても情報科学科の学生の割合が多い(内輪感がある)のが悩ましかったところ。どのような内容にしても半分(10人)は自学科の学生が来るという前提で、授業をデザインしたほうがいいのかなと思ったりする(次回以降にこの授業を担当するときの課題)。どうやっても不可避なのであれば、教室さえ確保できるならひたすらプログラムを書かして説明させる(うちの研究室の B4 にやってもらっている基礎勉強会みたいな)のでもいいのかなと……(他学部の人でもプログラミングに興味があれば取れるし)。