論文を読むノウハウを叩き込む

午前中は EMNLP 2017 読み会(と ACL 2017 読み会)。今学期(というか冬学期)の前半は授業があるので全然参加できなかったが、今回は参加できた(来週は共同研究のミーティングで参加できないが)。読む論文も、これまでは short paper を(分量的な意味で?)選んで微妙な発表になる学生が多かったが、最近はみんな論文紹介に慣れてきたようで、分量は問わず(結果的に short paper を選んだとしても)読んでおもしろい論文を選んでくれるようになった気がする。「質より量」「量こそ質」と研究室でも時々言っているが、経験値の絶対量が少ない状態では何も議論できないので、とにかく最初は量だと思っている。

しかし論文を読む時間をせっかくこうやって共有していても、興味ない人は他人の論文紹介をほとんど聞いておらず、結果的に本人の論文読解能力もなかなか伸びなかったりして、難しい。ただ文字面を追って読むだけなら1人で読むのが一番速いし、わざわざ一緒に読むのはみんなで読まないと分からないこと(研究室で叩き込まれないと身に付かない、読み方のノウハウ)があるからなのだが、なぜそれが重要なのかは、一度就職してからでないと、なかなか分からないかもなぁ。自分自身、論文紹介の意味が分かるようになったのは、D1になってから(研究を初めて3年目)だったようにも思うし……。

午後は研究会で言語処理学会年次大会の目次発表の2日目。前回は4件の目次発表を聞いたが、今日はさらに6件。来週も3件くらいありそうで、投稿希望が10件を超えるのは必死。今年度は言語処理学会年次大会の少し〆切が早いし、人工知能学会全国大会に回ってほしい気もする。

昨年度、初投稿の人は書き方が分からない問題は、共著者に添削してもらうことで(教員の負荷を妥当な範囲に留めて)多数の投稿を可能にするモデルだったので、初投稿にも関わらず共著者がいない場合は見送ってもらわざるを得ない気がしてきている……。研究室3年目の人は元より、2年目の人も添削の戦力として期待して申し訳ないが、添削すると分かることも結構あるので(あと、自分自身研究室の先輩に添削してもらった人がほとんどになってきたし)、この体制で回せるようにしたい。