学会も黙って見てるだけじゃない

朝の5時からメール書き。国内学会関係のお仕事は最低限にしているのだが、とにかく今年度であらゆる国内学会のお仕事(実働部隊)はお役目を果たしたいので、なんとか低空飛行で乗り切りたい。

午後は機械翻訳勉強会の進捗報告。この勉強会、人数が少ないので早く終わるかなと思っていたが、それなりに時間がかかるようになってきた(悪いことではないが)。問題は、(ニューラル)機械翻訳で研究するということで、レッドオーシャンなのでいかにそこで研究ネタを出して論文を書くか、という点を意識しなければならず、場合によっては研究テーマの再考を迫らざるをえないことである。あまり競合(強豪)がいない研究テーマであればいいのだが……。

昨年から今年にかけて、ニューラル関係で研究するのは手が早くないと難しい(素早く実装するという意味でも、英語で論文を書くという意味でも)という認識を強化したが、結局自然言語処理関係しか研究のアンテナを張っていないとこうなる可能性が高く、研究室でも機械学習に興味のある人は NIPS とか KDD とか自然言語処理周辺の国際会議の論文も読んだ方がいいのでは、と思ったりする(今でもそうかもしれないが、分からない人には全く分からない状態になってしまうわけだが)。早晩深層学習はコモディティ化してしまうので、そこで勝負するよりは、他に将来性がありそうな研究ネタを地道にやる方がいいと思うし。(数年で low-hanging fruit と呼ばれる「やったらこうなりました」的なネタはやり尽くされてしまうので)

夕方は企業の方と研究相談。情報処理学会の研究マッチングサービスというもので打診があったもので、原則として仲介でこういう相談は受けていないのだが、お世話になった方からの打診であり、かつ事前に(別にお世話になった方とご一緒に)ヒアリングまでしていただいた、ということで、お会いすることにしたのである。

お会いしてみると、これまで自分が書いてきた共同研究テーマに関する論文を(日本語で発表したものだが)一通り読んできてくださっていたりして、やる気を感じて非常によかった。研究室のページから論文 PDF にせっせとリンクを張ったりしていたが、地道な努力も大事である(最近はデモや公開データのリンクもつけている)。

具体的なやり方は別途相談になったが、一応お受けできそうな感じなので、学会の取り組みとしてもうまくいくといいなと思う。