拙速で発表焦ることはない

午前中は古典論文紹介。

  • Chris Brockett, William B. Dolan, Michael Gamon. Correcting ESL Errors Using Phrasal SMT Techniques. ACL 2006.

この論文、何回読んでいるか分からないが、フレーズベースの統計的機械翻訳を用いて英語に文法誤り訂正をしている研究。アイデアは単純だし実験も簡単だが、分析や提言をしっかり行なっていて、この後統計的機械翻訳を使って文法誤り訂正を行う研究が盛んになり、現在のニューラル機械翻訳を使って文法誤り訂正するアプローチにつながっているので、まさに古典である。こういう論文を地道に書いていきたい。

午後は研究室の全体ゼミ。新入生の進捗報告や NLP自然言語処理)若手の会シンポジウム(YANS)の進捗確認。この時期にベースラインの実験結果が出ていて、ちゃんと8月に実働時間が取れる人は心配ないのだが、実験結果がこの時期にない人とか、8月に時間を確保してくれない人がいるとこちらが大変なので、最近は YANS での発表は義務付けないことにしている(以前は B4 全員発表してもらっていた)。

あと、これまた以前は発表なしでも新入生には聴講の旅費を研究室から出してあげて、半ば強制的に参加してもらっていたのだが、そこまで行きたいと思っていない人に行ってもらっても効果が薄いようなので、現在は研究室から旅費を出すのは発表者のみ(ただし共著者を含む)にしている。参加したらモチベーション上がるかな、と思って新入生も招待していたのだが、発表なしで参加した人がその後頑張って研究しているわけでもないので……。