準備して80点を取ればいい

昨日の教訓を生かし、情報理論の中間試験は問題を半分入れ替える。そんなに難しい問題を出したいわけではなく、ちゃんと毎回授業の課題をやっていれば余裕で解ける問題だけを出しているつもりだが、模範解答を写すだけで OK(試験はなんでも持ち込み可にしている)だと、意味ないし……。

学部生の授業は基本的に中間試験と期末試験を課し(両方持ち込み可能)、平均点は80点弱になるような簡単な問題を出しているのだが、それでも60点取れない学生が1割弱いるので、心苦しく思いつつ淡々と成績をつけている。授業に出てきて最初から最後まで寝ている学生も数人いるので、そういう学生が単位を落とすのは仕方ないと考えている(授業の単位を何が何でも取らないといけないというわけではないので、好きにしたらいいのだが、そもそも資料は全部ウェブでダウンロードする形式だし、ずっと寝ているなら授業に来なくていいのではなかろうか?)。

昼休みに大学院教務委員会の事前打ち合わせ(委員長業務)。30分で終わるかと思ったら、いろいろ確認することがあって1時間弱(職員の方的にはお昼休みの時間に申し訳ない)。ただ、こんなにいろんなこと(書類の草案作成から、細かい学内の内規や文科省の規則の確認まで)を職員の方々がやってくださっているのだ、ということを知ることができて、職員の方々には感謝の念しか生まれないし、委員長業務を体験してよかった。国会議員や都知事も表向き華々しくメディアを賑わせているが、裏方でいわゆる官僚の人たちが支えてくれているのだろうな、と思ったりする。

午後は非深層学習系の学生たちの進捗報告を聞く。このような手法ドリブンな研究テーマの分け方でいいのだろうか、と若干悩ましいところがある(タスクごとにまとめた方がいいのだろうか、とか、使用するデータの言語で分けた方がいいのだろうか、とか)が、とりあえず夏休みまではこれで行くことに決めているので、このまま様子を見る。非深層学習系の学生たちにも深層学習の基本的なところは押さえておいてほしい、と思う反面、実際に手法として使うのでなければ深層学習の細かいところまで追う必要はない(進捗報告では割と細かいところまで確認する)とも思い、微妙な感じ。とりあえず新入生に関しては、どんなタスクにどんな手法でアプローチするのかはいろいろ考えられるので、全員耳学問くらいはしてほしいなとは思う。

夕方は教務関係の打ち合わせ。学習指導要領なるもの、自分は大学教員なので関係ないと思っていたが、関係あるようだ。結局自分も教職は取るのを断念した(そもそも教職を取っても、高校教員にでもならない限り免許を維持できない制度に最近は変わっている)のだが、どれくらいの人にニーズがあるのかなぁ。結局うちでは数学の免許も理科の免許も取れないので、記念受験(記念取得?)みたいな感じになるとは思うのだが……(ほとんどの人は、それを理解した上で取りたいのだろうが)。

午後は学内の委員会。いろんな部署から人が来て、毎回「宿題」を持ち帰って各自やってきて、ここで答え合わせ(?)をして同期する、というのを毎月のようにやっているのだが、毎回確認すべきことが多岐にわたる。大学は教育組織なんだなぁ、ということを毎回強く意識させられる委員会で、大変勉強になるのだが、情報系の技術革新のスパンと大学のスパンがミスマッチになっている気がする(人の方が変わればいいだけだけど)。