おもしろい研究テーマは自分から動かず見つかるものではない

朝、毎時35分に豊田駅から出ている「旭ヶ丘循環」という首都大学東京にもっとも近いバス停で停まるバスに乗ろうと思ったのだが、9:25に駅に着いたので、これは歩いた方が早いかと思って歩いたところ、途中でバスに追い抜かれた。歩きだと駅から25分かかるのであった。やはり最速は「旭ヶ丘循環」バスに乗ることのようである。

今日は事務補佐員さんがいらっしゃる日だったので、午前中は事務処理の依頼とメール処理。月に数時間でも、手伝ってくださるのは本当にありがたい。月20日出勤するとして、丸1日分は確実に事務処理に取られているし、事務処理は物理的な時間以上に精神的ダメージが大きい(実際にかかった時間の3倍くらいかかっているように主観的には感じる)ので、その負担が大幅に減ると生産的に働ける時間が出てくるのである。

合間に研究室に行き、訪問留学生の翻訳タスクに関する打ち合わせ。ソースコードGitHub で共有していて、英日の翻訳エンジンと日中の翻訳エンジンはすでにあるし、つなぐところを書けばとりあえず動くので、少しずつ確認してもらえればいいかなと思う。

自分の部屋にいると業者さんがやってきて、出ると「先生がいらっしゃったらお話ししたいのですが」と言われたのだが、教員の部屋に学生だけいる、という状況を想定されていたのだろうか……。次回は「先生はいないので、また来てください」と返してみようと思った!

午後は(情報処理学会自然言語処理研究会と、コースの)幹事のお仕事。卒業研究や研究室公開の準備を始めないといけないのだが、研究室公開を3回開催しないといけないの、いつ開催すればいいんだろうか。去年はうちの研究室の見学希望者は1日だけやたら多く、残り2日間は(名前だけ書いて来なかった人が多く)閑散としていたのだが……。こういうの、教員と話すより学生と話す方が研究室のイメージが湧くと思っているので、今年も自分の話と学生の研究紹介の2本立てで行こうかと考えている。

夕方は企業の方とのミーティング。学生も同席してよい、ということだったので希望者を募ったところ、3人が参加。共同研究をするなら、実際にコミットしてくれる学生がいるかどうかで全然違うので、そういうお話になるなら最初から顔を合わせておいたほうがいいと思うからだ。天下り的に共同研究のサブタスクを学生に割り振ったりはしたくないので、自分がやりたい研究テーマでないなら、学生がやりたいと言わなければ共同研究としては受けないことにしているのである。技術担当の方もいらしていたので、話がするすると通じて非常にありがたかった。ポスターの PowerPoint ファイルを使って研究説明をしたが、研究室紹介のスライドがあったほうが説明が楽じゃないか、と思った(が、わざわざ作るほどではない)。

夜は翌日の COLING 2014 読み会の準備。その年に開催されたメジャーな国際会議(自然言語処理であれば、ACL・NAACL・EMNLPそしてCOLINGあたり)の論文を集中的に読むことで、どれくらいやれば論文になるかという感覚が身につくかと思って、今年度から国際会議の論文の読み会を開催しているのである(去年は小町だけ外部で開催される読み会に参加していた)。発表しない論文でも、発表する論文を探してどんな論文があるかタイトル一覧を流し見するだけでトレンドがなんとなく分かるし、どんなネタだと論文が書けそうか、ということも、それなりに論文を読まないと分からないと思うのである。

前日になって準備するあたりが最近のテンパり具合を象徴しているが、ここ数年自分が読み会で紹介する論文はほとんど compositional semantics に関するものなので、やはりこの研究に興味があるのだなと改めて思うし、まだこのテーマで研究していないのが不思議なものである。来年の卒業研究のテーマに出してみようかな?