都市教養学部という割にはイノシシの出るキャンパス

午前中、機械学習の基礎勉強会。演習問題を解いてみたら、1時間半があっという間に終了。まあ、時間が延長できないので、これくらいの速度がちょうどいいと思う。今思うと、松本研の勉強会は平気で4時間やったりしていたが、あれは長かった(長いのも悪くなかったし、実力はついたと思うが)。

午後は研究室配属のための研究室公開の説明会。1月〜2月に2014年度の卒研配属申請があるのだが、それに先駆けて研究室公開を行なうのである。合計最低3回開催することが必須で、毎回定員制限があり、各回最低10人までは受け入れる必要がある(研究室で独自に10人以上受け入れるのはかまわない)。1学年50人いるし、情報系と通信系で教員は半々なので、人数制限的には妥当かな。

今回自分は(初回だったので、人数が増えすぎても困ると思い、様子見のため)割とそっけないチラシを配布したのだが、やはりカラーで印刷したりイラストや写真を入れたり、力を入れている研究室もある模様。ここでアピールしないと、研究できるかどうかに直結するからかなぁ。

午後は研究室で人工知能学会誌のバックナンバーを読む。深層学習(deep learning)の特集が毎号あり、読みそびれていたのである。読んでみると割と納得感が高いし、数理的な解析というか解釈もできそうな感じ(dropout なんかは特になにか説明できそう)? どなたかの記事で書かれていたが、ポイントはやはり隠れ層に階層性があるところかな。逆に言うと、階層性が活かせないような場合だとうまく行かなさそうだし、正解の設定を見つけると効果はすごくても、将棋で正解の手以外を指すとほとんど悪手、みたいなのと同じで、正解の設定を見つけるのが大変そう。

あと「プログラマのための文字コード技術入門」

プログラマのための文字コード技術入門 (WEB+DB PRESS plus) (WEB+DB PRESS plusシリーズ)

プログラマのための文字コード技術入門 (WEB+DB PRESS plus) (WEB+DB PRESS plusシリーズ)

を研究室に持ってきたので、文字コードについて少し雑談。自然言語処理(日本語処理)のコードを書くと必ずと言っていいほど文字コードと格闘するはめになるのだが、日本語テキストを使っている学生は全員なにがしか苦労した経験があるようで、小さいことではあるが、研究室ができて半年で、こういう話題で盛り上がれて嬉しかった。

夕方は定例の教授会。淡々と進むのだが、いかんせん眠い……。毎週水曜日に半分徹夜で授業をしているせいではあるが、基本的に報告ばかりで単調なので、よほどコンディションがよくないと、集中して聞けない。時間中、配布資料を穴が空くくらい繰り返し読んだりしているが、この配布資料もPDFでくれたら簡単に検索できるんだけどなぁ。(あとでスキャンしてOCRをかけるので、最終的には検索可能になるのだが)

夜、プログラミング基礎担当の先生にとある用事でお越しいただいたので、雑談でいろいろ学部生のカリキュラムについてお話する。総合大学かつ都立の大学であるという性質により、広く教養を身に付けてもらうという方針がトップダウンにあるそうで、学部1-2年にほとんど専門科目を入れられないらしい。方向性としては(東工大農工大電通大といった工学系の大学院と差別化もできるし)すばらしいと思うのだが、実際学生はそんなに一般教養科目を履修していないようで、絵に描いた餅になっているような……。

あと、教養重視という意味では、1-2年生は駒場教養学部に所属して3年生以降本郷に行く東大と、1-2年生は南大沢で教養科目を履修して3年生以降日野に来る首都大とで同様の環境なのだが、同じようなことをしても後塵を拝するのみであるし、東大と首都大の違いは、東大は2年生の後期に(2年生前期までの成績に基づいて)進学先の学部学科が決まるのに対し、首都大は入学時に学部コースが決まっているので、専門科目を始めたいなら始められる、というのがメリットであるし、この特性をもっと活用したほうがいいような?