首都大にウェブマイニングの研究グループを作る

来週いろいろと私用があるので、投票に行ったあと研究室に来て大学の仕事。書類がここにしかないので……(オンラインではできない系の仕事)

結局7時間たっぷりかかる。いろいろ勉強になった。確かにこれは着任してすぐやるとよい仕事なのかもしれない。最初はよく分からず大学運営の諸々の仕事に放り込まれて右往左往していたが、こうやって少しずつ慣れていくものなのかもしれない。

自分の研究室を修士で受験予定の学生 (既卒) から、他の大学院に受かったのでそちらに行きます、という連絡を丁寧にももらう。あまり研究室の人数が一気に増えすぎても大変かもしれないし、自然言語処理が特に研究したいというよりは、公立で学費が安いから首都大を希望した、ということなので快く送り出す。実際研究室に見学に来てくれたときも、正直にそう言ってくれていて、それはそれでかまわないのだが、入学したら外でアルバイトをしたりする余裕はないかもしれないけど大丈夫? と尋ねたとき、歯切れが悪い感じだったので、これでよかったと思う。経済的に不安なら、研究室内でアルバイト的なものをやってもらうとか、働きやすいアルバイトを紹介するとか、可能な限りサポートはしようと思うのだが、23区内の大学と比べるとアクセスは悪いので……。

松本先生からはときどき「こういう学生が来てくれそうだったのに、奈良は田舎だからと他の大学に進学してしまった」などという話を聞くのだが、基本的に自分は来る者は拒まず去る者は追わずである。自分は自然言語処理の周辺にいると思うが、学部時代に自然言語処理をしていなかった人でも大学院から来るのを歓迎するし、逆に修士号を取ってから自然言語処理とは関係ない職業に就く場合でもウェルカムである。特に自分の研究室を強く勧めるものではなく、納得してきてほしいと思う。

あと、そもそも2-3年しか取り組んでいないことで、その後一生関わるテーマが決まるというのも変な話だし、あまりいろんな分野について知らない状態で「これがやりたい」と思って研究しても、必ずしもそれが自分にとってベストな研究テーマであるという保証もない。だから、自分は言語処理自体を学ぶというより、言語処理を学ぶことで自分の考え方・物の見方や仕事の進め方を鍛える、というようなスタンスで考えているのである (ただし、その代わり自分の研究室にいる2-3年の間は、どっぷり言語処理の研究に漬かってもらおうと思うのだが (笑))。

首都大はどの研究室もそれなりに研究環境は整っているし、一度学部4年生で配属されるとそのまま3年間同じ研究室にいる可能性が高いので、学内で学生を奪い合うよりは、どの研究室に配属されても不満がないようにするほうがよいと思うが、どうしたらシステムデザイン学部の学部2年生や3年生が自然言語処理に興味を持つようになるのか? ということをここ2-3週間考えている。

システムデザイン学部にはせっかく石川研究室高間研究室、それに自分の研究室とウェブマイニング系の研究室が3つも揃っているので、ウェブデータ処理をするなら首都大学!と高校生や新入生に思ってもらえるくらいになれたらいいな〜。