楽しんで書かれた本は読んでも楽しい

午前中はコーパス日本語学ワークショップの原稿添削。今日中にやらないといけないのだが、途中で研究の方向性の相談だとか海外インターンシップの相談だとかいろいろあり、意外と時間がない。

昼にSkype。やっぱりNAISTだと寮に住んでいるかそうでないかでかなりコミュニケーションコストが違う。真夜中に研究室に行こうと思ってすぐ行ける距離かどうかって、けっこう違うよな〜。普通は歩いて行ける距離に学生の6割が入居できる寮 (しかも共益費込みで月1万円) なんてないし、NAISTはだいぶ恵まれている。

最近情報理論的な意味における誤り検出・訂正について調べているのだが、スペルミスや文法の誤り訂正より、こっちのほうがはるかに長い歴史を持っているんだよな……。もっとちゃんと勉強しないとな〜。

それに関して最近情報理論に関する一般書はどうなっているのかと「情報理論」を読んでみた。

情報理論 (ちくま学芸文庫)

情報理論 (ちくま学芸文庫)

けっこう分かりやすいし実例もおもしろい。大学1-2年生の授業で使った資料を元に書いたそうで、ちょうど大学紛争で研究室に行けなかったとき、色んな人に読んでもらおうと楽しみながら書いた、ということがあとがきに書いてあって、やっぱり執筆が楽しいと思う本を書くのは楽しいだろうな、と思った (ほとんどトートロジーだが)。

夕方は Si Li さん に研究紹介。いま国立情報学研究所に客員研究員として来てらっしゃるそうだ。ご本人の研究は意見情報マイニングで、nozomi-k さんのことを思い出す。トークしてくださった内容もアスペクトごとに製品をランキングするという SIGIR 2012 の発表で、なんだか懐かしい感じである。ただ、意見情報といっても彼女の興味があるのは nozomi-k さんや自分と違い、全体で何を言っているのか要約・可視化するというところのようで、やっぱり自分は個々の関係抽出や述語項構造解析のほうに興味があるかな。(個々の関係が分かれば要約は作れるだろうが、逆はできない)

明日は4時に出発するので早く寝るために早々に帰宅したが、寒すぎて眠れない。東京に住んでいたときはこんなに寒いことは滅多になかったのだが、奈良や京都は本当に寒い。