人間は名前と見た目に9割だまされる

体調不良だったがなんとか復活して、午前中面接練習。英語で面接官をやるのは初めて。自分も22歳(=学部3年)のときこれくらい CV とコード書けて面接で喋れたら人生違ったかもな〜。(海外への交換留学の希望、自分は2回落ちて3回目に通ったのである)

面接練習後、13時半から来週の言語処理学会年次大会の発表練習だったので、途中までできているファイルを開こうとしたのだが、どこにもない。手元にあるファイルは全部30%くらいしかできてない作りかけのファイルばかりなのだけど……。Dropbox や USB メモリ、ラップトップの Documents など全部探したが、見当たらない。いったいどこに……?(昔もこういうことがあって自宅の Time Capsule からデータを復旧したことがあったのだが)

仕方ないので30%しかできていないファイルから思い出しつつ再現。うーん、これは心が折れる……。

13時半にちょっと遅れて慌ただしく駆けつけてみると、id:syou6162 さんの発表練習が始まっていた。続いて@o_bonさん、katsuhiko-h くんの練習。いや、むしろ学生のみなさんの発表がしっかりしすぎていて、自分の発表をお見せするのは恥ずかしいのだけど……。

松本先生が自分と matuyosi さんに向けてにこやかに「プロのみなさんも発表練習する?」とおっしゃるのでプレッシャーを感じつつ、土曜日に東京で購入していた東京會舘のクッキーをみなさんにふるまってみる。松本先生曰く、発表練習のとき手心を加えてほしい人はお菓子を持ってくる伝統らしい (笑) ので、このときのために取っておいたのである (これは実話)。みなさんからいろいろコメントやフィードバックいただけたので、ちょっとこれを元にアップデートする予定。

実は自分も Microsoft Research でのインターン時代、発表する人がケーキやらクッキーやらベーグルやら持ってきてみんなにふるまっていた記憶があり、発表のときはなにか持ってこようと思っていたので、今日実践できてよかった。ほかにアメリカで覚えた(特殊な?)習慣として、Free Pizza で講演やチュートリアルを聞きにくる人全員にピザをごちそうする、というのはやろうと思っていてやっていないが、NAISTの図書館で借りた「そのひとクチがブタのもと」

そのひとクチがブタのもと

そのひとクチがブタのもと

を読んでからというもの、たくさんのものを食べることに慎重になっているので、Free Pizza はやらないかもな〜。この本、人間が食べるときの心理学的分析でおもしろい。たとえば、全く同じ味付け・同じ内容の料理を名前だけ「ステーキとブロッコリー」と「フィレ肉のステーキシャンピニオンバター添え 季節の温野菜を合わせて」と変えて出したら後者のほうが遥かに売れ (実際に食べ残しも全部回収して重量を測っているのだが、後者のほうが食べた量が多かった)、なおかつみんな「おいしい」という回答をするとか、人間は見た目や名前でかなり騙される、という話。
また、バイキング形式で大きな皿を渡したときと小さな皿を渡したとき、それぞれ人間は同じ量盛っているつもりで、前者のほうが多く盛っていて、満腹感もアンケート調査によると変わらないとか。人間は3歳までは満腹になったら食べるのを止めるが、3歳を超えると「目の前に出されただけ食べようとする」ものらしく、この本の半分以上がその仮説を補強する数十の実験なのだが、「よくこんな実験しようと思いつくなぁ」という実験ばかりで、うならせるものがある。自分もこれから食事には小さなお皿を使おうと思った。
@takahi_iさんたちとご飯。お住まいの話を聞いたりお仕事の話をお伺いしたり。「仕事はスピード感が大事だよ」とのことだが、ずっと奈良にいるとスピード感は鈍ってくるかも。ま、そこであえてスピード勝負に乗らないのも一つの選択なので、最近自分は半歩下がってうろうろしている感じかな? 昨今 Hadoop が流行っているのだが、すでにアーリーアダプターの時期は過ぎてしまったので、これから身につけておくとよさそうな技術(考え方)について考えている。自然言語処理の分野だと統計翻訳で決定版だろうけど、隣接分野からすると統計翻訳はかなり自然言語に近いテーマなので、あまり応用範囲が広くない (統計翻訳で使われる手法は、他の領域にも役に立つのだが)。このあたり、なにかありそうなんだけどな〜