論文も研究費も出さないと通るものも通らない

午前中、新しく立ち上げた言語教育勉強会のキックオフミーティング。いまの水準の技術でもいろいろとやれることはあるし(要求に応えられない部分も多々あるが)、自然言語処理+αなにをするかまだ考えているが、自然言語処理+教育というのもいい組み合わせだと思う。

午後研究室全体の研究会。突然話すことないかと振られたので上記の勉強会の紹介など。正直勉強会の数が多すぎてどうしようもないので削減しようと思っていたのだが、作ってほしいという声も聞くのでとりあえず始めてみる。勉強会回しているだけで1週間が終わってしまうのだが、なんとかならないものか……。

夕方秋のオープンキャンパスのキックオフミーティング。今年は11月13日だそうで、大学での研究室以外の仕事は広報担当になっているので、1年目ということで準備委員になっているようだ。

こういう祭的なものって、中高のとき準備が好きな人いたなぁ、と思い出す。世間的に「文化祭」というものは「記念祭」と呼ばれていたので「記念祭実行委員会」みたいな名前だったと思うが、実行するだけの仕事というものをボランティアでやっていた人たちがいて、自分は将棋部に所属していたのでもっぱら出し物を出すだけだったが、裏方の仕事もいろいろあったのだろう。学校という組織だと人が入れ替わってしまうので、運営のノウハウも引き継がないといけないのだな、と思ったりなんだり。

夜研究費の申請書を完成させる。思うに、単年度の申請書は論文を書くのとほとんど同じ (実験結果がないだけで、背景や目的、意義や手法、想定される結果を書く)なのですらすらと書けるのだが、どうも複数年度の研究計画を立てるのが自分は苦手らしい。思えば博士論文も、最初から「これをやります」と宣言してやったわけではなく、一つ一つ発表したものを最後にまとめたような感じだったし、最初から3年分くらいの深みを持ったテーマを選んで研究する、という経験がないのであった。でも中期的なビジョンを持つのはよいにしても、3年も先の研究を考えて現在詳細に計画を立案するというのはなかなか難しい。まあ、しばらくはそれを立てて遂行する練習なのだろう。

というわけで、今月はあと2件研究費の申請書を書く予定 (あと来月-さ来月にも1-2本書く予定)。スクラッチから書く必要があったものと比べ、両方ベースがあるので比較的楽なはずだが……。最初「全部通るとできなくて困るかな」と思っていたので5月くらいには遠慮していたのだが、採択率を考えると科研費は20%台、民間の助成金は10%台なので、そもそも全部落ちる確率が6割程度。論文もそうだが、double submission にならないなら数出さないと通るものも通らないと思い、いろいろ手を替え品を替え申請しているところ。「研究費申請したら落ちたことない」と言う人も少なからずいるのだが、どうやら自分はそういうタイプではなく、泥臭く落ちても落ちてもめげずに食いついてどこかでもぎ取るタイプのようである。取れようが取れまいがやる研究なので、通ったらラッキー、という感じであとは自然に待つしかないけどね。

深夜、3年前に書いたプログラムのバグ出し。実験のときに設定したパラメータは忘れやすいので、最近は出力ファイルのヘッダにコメントの形で含めておくことが多い(使うときはその部分を読み飛ばす)のだが、3年前はディレクトリの名前でパラメータを区別していて、歴史を感じる。もっとも、いずれの形式でも、そもそも外部からパラメータが指定できるようになっていないと、時間が経ったらどの設定でやっていたのかは忘れてしまうのだが……