Computer History Museum は一見の価値あり

土曜日は午後1時まで郵便局が開いているというので、絵はがきを出してきた。シンガポールでも出せなかったし、ロサンゼルスでも出せなかったので……。切手は$0.98らしいので、買っておけばいつでも出せるのかな?(もう出さないと思うけど)

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さて、せっかく外に出たのだからと今日は Computer History Museum に行ってきた。場所は Mountain View で、Google 本社のすぐ近く(徒歩圏内)である。ここも Google と同じく元々は SGI の建物だったらしい。SGI どんだけ巨大だったんだ(笑)

中にはあまり期待していなかったのだが、行ってみておもしろかった。昼の時間に行ったせいか、ツアーやデモが30分ごとくらいに企画されていて、Difference Engineという世界最古の計算機(5次までの多項式の計算ができ、対数の計算も近似だが可能)のデモを見ることができた。

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奥のおじさんが必死にハンドルを回しているが、1回回すと x の値を1増やすことに相当するらしい。

これくらいだとまだ手で計算することも可能だし、そのほうが速いのかもしれないが、こうやって自動的に計算できる道を拓いたところに意義があるのだろうなぁ。計算機の世界でも「そんなの手でやったほうが速いよ。なにやってんの?」と思われるような研究多々あるのだろうが、やっぱり将来のためにやっているんだろうなと思った。

他にも PDP-1 のデモ、世界初の計算機による音楽演奏(ファミコンみたいな電子音だけど4パートあって本格的だった)と、世界初のコンピュータグラフィックスと、世界初のビデオゲームを見る(笑) ボランティアの人が全部デモしていたのだが、みなさんリタイアした研究者やエンジニアのようで、実際今回デモしてくれた人も、元々 MIT の PhD してたとき自分でこの曲とプログラム書いた、という人(!)だったりして、Computer History というだけあって、生き字引のような人がまだいらっしゃるのだな、と感動する。

Enigma とか ENIACPDP-11 とか IBM System/360 とか Symbolics とか、話にしか聞いたことないようなマシンがたくさんあって、1時間で帰るつもりだったが結局3時間かけて回ってしまった ;-)

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これは ENIAC の写真だが、自分が小学生のころ、家に真空管とか転がっていたなーと思い出した。真空管とテスターだけあっても何の意味もないのだが、父が大学生時代電気電子の出身だったので、大学生時代に打ち込んだ記念として持っていたそうだ(それらも自分が高校生で引っ越したとき全部捨てたと思うけど)。あのころは情報系に来るなんて微塵も思っていなかったが、幼少期の体験というのはけっこう重要なのかもな、と思った(兄弟4人で最終的に理科系に来たのは自分1人だけなのだが)。

自分もこういうような「思い出の一品」を物置の奥にしまっておいて、物心ついた息子に発見されたりするんだろうか? なにがそういう「思い出の一品」なのかにもよるが……(発見されないように処分しないといけないものがあったりして。昔書いた小説とか)

最後になるが、昔の計算機の名前だけ知っていて実機を見たことない人は、Google に行くついでに(?)でも寄るときっと楽しめると思うよ!(※月曜と火曜が休み)