外資系に対して表立って就職活動をしているわけではないのだが、なにか自分の中でしっくりこないところがあり、たまたま(2時間待たされることになった)品川の本屋で手に取った本。新幹線の中で無線 LAN が使えるようになったとアナウンスがあったが、使えるような雰囲気ではなかったので結局買ってすぐ読んだり……
- 作者: 津田倫男
- 出版社/メーカー: PHP研究所
- 発売日: 2009/03/14
- メディア: 新書
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内容は確かに少し納得。第1章を読んで「これは良書かも」と思いつつ、2章で普通になり、3-4章と「これは駄作か」という方向に傾くが、5-6章で「まあ全体ではいい本かな」と思い直す、とかそういう感じ。
個人的には「外資系向いているんじゃ」と言われることが多いのだが、そして自分もそんな気がしたりしなかったりする(向いていると言われて、正しいかどうかは分からなくても、悪い気はしない。「大学の先生が向いているんじゃない」とこれもよく言われるのだが、本当に適正があるかどうかは置いておいて、まんざらでもない、というのと同じかな)。言われる(自分でもそう思う)理由が30%くらい分かった。
説明文を少し引用してみると、
外資の荒波を生き抜くためには、
「査定会議の直前に成果を上げる」
「本社のトップが来日した時は、上司の出番を作る」
「さりげなく他人の実績に便乗し、自分の失敗を隠す」
「プレゼンでは嘘でも相手を信じ込ませる」
などといった巧妙な処世術が必要不可欠である!
「仕事さえできれば面倒な付き合いはいらない」などと思ったら大間違い!
外資系の人間関係は意外と濃密なのだ。
一言で言えば、外資系(とひとくくりにするが、まあ程度の差はいろいろある)は自由だとか仕事が評価されるとかいうイメージもあるが、それぞれよい面もあれば悪い面もあり、そういう仕事の仕方が合うか合わないかは人それぞれなんじゃないか、と、そういう内容の本。自分も同意見で、大学でも NAIST はとてもいい大学だとは思うが向き不向きはあるし、来た人みんなが幸せになるわけではないので、やっぱりそれぞれ吟味したほうがよいだろうな。
文章はうまいが、たぶんこの人のヒットとなる本は別にある(この本は前の本で書かなかった部分を補完している)感じ。もう少し読んでみようかな?