はてなダイアリーはタイトルが全て

最近はてなダイアリーにも慣れてきたが、タイトルはどうつけるのがいいか? というのが疑問で、読んでみた。

すべてはネーミング (光文社新書)

すべてはネーミング (光文社新書)

筆者が作ったネーム(からまん棒とか MY CITY とか)を紹介しながら、どういうところを注意してつけるのか、実際にプレゼンに使ったとおぼしき PowerPoint が随所に登場し、広告業界ではこうやっているのかぁ、というのは勉強になった。ブレインストーミングして大量に出し、両手で数えるくらいに減らし、そして最後は一般の人でイメージテストする、そういう流れ。

発想の仕方は参考になったが、「俺のネームはすごいから鑑賞してくれ」というにおいがプンプンしていて、ときどき読むのがつらい(そんなインパクトあるネーミングばかりではない……)。筆者は元々記者だったらしいが、どうやったらこんな読みがたい文章が書けるのか教えてほしい。恐らく口述したものを編集者がまとめたのだろうな、と思うが、ちょっとこれはいただけない。最終章で「もう一度この本を最初から読んで堪能してもらいたい」と書いてあったのは口があんぐり。こんな自信家だからむしろいいネームが作れるのだろうか。

一つおもしろいなと思ったのは、日本語の流れは起承転結だが、新聞では見出ししか読まれないことが多いので結起承転になっている、という話。確かによくよく思い出すと新聞記事って最後よく分からない結論になっていることが多いし、たぶんそういうのに慣れた高校生が真似して書く小論文は結論に当たるべき部分で新しい話題が導入されたりする(論文的には導入部分で述べたことを繰り返すのが結論であり、なにも新しいことは述べてはいけない。これはスタイルの問題なので、それがエッセイだったらそれでもいいんだけど……)。なるほど。

あと、はてなブックマークでホットエントリーに入る記事って、タイトル(の冒頭の一部)と第一パラグラフ(の一部)だけ見え、それ以外は目に入らない状況で見る人は読むかどうか判断するわけで、これも結起承転で書いた方がいいのだろうな。もしくは、転起承結かもしれないが……。(序破急が破序急になった、というほうが適当だろうか)