鳴門から京都

朝6時前に起きてホテルの周辺の砂浜を散策。海草の腐ったような独特のにおいが懐かしい。

小学生のとき何回か鳴門に来て海岸も歩いたり泳いだりしていたのだが、そのころの記憶と大きく違うのは、ペットボトルやポリ袋のようなものがあちこちに散乱していること。昔はこういう自然で分解できないものは使っていなかったのでそんなになかったのだが、今はどこもかしこも使っていて、これは汚い、と思った。

(母の姉に当たる)おばさんの家でおじいちゃんと(母の弟に当たる)おじさんに会う。おじいちゃんは前会ったときは話もできなかったし意識も朦朧としていたのだが、今日はすたすたと歩いていたし、話もできる。たぶん言っていることが分からないのは阿波弁だからだと思う……。

結婚式のアルバムを見せたらおじいちゃん泣き出したりしたのだが、生きている間に結婚するところ見せてあげられてよかった。今でもテレビで高校化学とか数学とか見ているらしく、びっくりする。小学校卒業なのに努力して文字を読めるようになったそうなのだが、昔から向学心強い人だったようで、自分はおじいちゃんの血を引いているのではないかなと思うことがよくある。

話していても1時間も持たないそうなので、30分強でお暇したのだが、おじさんの家庭菜園前で別れるとき、手でくるくるぱーする仕草をして「もう話しても分からないから鳴門に来なくていいよ」と言うので「じゃあ手紙書くね」と言うと「手紙もらっても返事も書けないので出さないでいいよ」と申し訳なさそうに呟く。病気で入院していたときは母から言われて絵葉書を数ヶ月に1回くらい出していたのだが、届くとずっと握り締めて離さなかったと聞いていたので、どういう気持ちでおじいちゃんがそう言っているのか分からなかったが、泣きたくなった。

今度また来たいと思うけど、そのときはもう少し日程に余裕持って来よう。