今日は NAIST で勉強会が論文紹介+進捗報告であったので、お出かけはせずに研究室へ。
英語論文ライティングの授業に少しだけ出る。jordi-p さんがいて、全部で5人。しかし前回から来ている人は1人だけみたいで、なんだか寂しい感じである。前回のプレゼンテーションの授業のときもそうだったが、授業に継続的に出るのは(博士後期課程に進学したせいか?)つらいな。
久しぶりに外で食べてから帰ってきてラスト・フレンズの最終回を見る。なんというか、毎回重い内容だったが、主人公の中のミチルという女性がかなり優柔不断で、見ていてハラハラドキドキ(というか時にはイライラ)した(一応断っておくと、長澤まさみのファンなんだけど)。
これに少しだけ関係するが、最近『パーソナリティ障害―いかに接し、どう克服するか』(PHP 新書)を読んだ。コンパクトにまとまっていて、しかも障害を持つ(予備軍)本人だけではなく周囲の人に向けた対策も書かれているし、小説や映画、作家などの例も豊富でおもしろい。これは良書。みなさんにお勧め。
ラスト・フレンズを見たあとつらつらと妻と話していると「精神医向いているよ」と言われたのだが、実は自分も大学卒業2年前に医学部編入を考えたことがあって、富山医科薬科大学なんかの願書を取り寄せたことがあった。高校に内申書を頼んで郵送してもらったり、割と本気に考えていたのだが、友人に「地方の診療所みたいなところでのんびり暮らしたい」と言ったら「そんなところに行ったら仕事ばかりで到底のんびりなんてできないからあなたには向いていない。止めた方がいい。基礎研究みたいなのだったら向いていると思うけど」と言われて考え直したのであった。精神医学も(精神的にはタフだろうが)診療という意味では肉体的な負担は少なそうだし、人生3つくらいあったらやってみてもいいかなとは思う。
ちなみになんで富山医科薬科大学だったかというと、ここは西洋医学・東洋医学・漢方全部対象にしていて(漢方は知ってる人もいるかもしれないが日本で独自の発展を遂げたもので東洋医学と言うのは少し語弊がある)、そのとき自分は卒論を「西洋医学における鍼治療の受容」というテーマで考えていたので、東洋医学を西洋医学の文脈に位置づける試みを研究してみようかなと考えていたからである。東洋医学の中でもなんで鍼だけ取り上げるのかというと、最近は鍼治療(麻酔の目的で)はアメリカでは正式に保険が下りるようになって、近年 EBM (根拠に基づく医療: evidence-based medicine)というのがよく言われているが、従来「理論的な基盤がしっかりしていないから」という理由で西洋医学の文脈では避けられてきた東洋医学も少しずつ浸透してきている現象に着目したのであった。
ただこのテーマ自体も小松先生に相談したら「博士課程まで進学するならそのテーマは応援するし出版社も紹介するが、学部の研究でやるならテーマが大きすぎるので止めておきなさい」と言われ、いろいろ思い悩むうちに言語学寄りの進路にすることに決断したのであった。なんで止めるのかそのときはあまり分からなかったが、確かに半年でなんらかの結論を出すには難しいテーマ(というか学部の研究で終わらせるにはもったいないテーマ?)だったな。