7月になると出勤増え出した

出勤するのは週1日金曜日だけにするつもりだったが、7月からは妻が出勤していない日は大学に行ってほしいと言われた(家に書斎が1つしかなく、プリンタやスキャナ、資料はそこにあるのだが、オンラインミーティングや授業は2人いると導線上書斎でやらないといけないので、2人いるとバッティングしてしまう)ので、週3日前後出勤することにした。金曜日に何の予定も入れなければ金曜日を在宅勤務にできるのだが、時間単位での予定調整が面倒くさくて「金曜日なら1日空いています」と伝えて予定を入れてしまうことが多いので、結局金曜日にも出勤することになるのであった。

しかしながら明日が国際会議 (COLING 2020) の投稿締め切りなので、午前5時から3時間ほど3本の原稿にコメントを返す(1本1時間)。あまり締め切り直前に届いた論文にエフォートを使いたくないのだが(締め切りを守ってくれている人の原稿にかける時間が減って、迷惑をかけるのは悪いので)、みんな最初からクオリティ高いものを出してくれるようになってきたので、一律ダメと言うのではなく、クオリティを見てから判断したほうがいいなと思ったりする。

ちなみに COLING 2016 は研究室から4本投稿して1本しか採択されず(残り3本のうち1本はワークショップ、2本は PACLIC で発表)、COLING 2018 は1本投稿して不採択(WMT で発表)だったので、今回は6本投稿したから期待値的には2本くらいだろうか。適当なワークショップもないし、残りは機械翻訳は WMT、それ以外は EACL になるかなあ(どちらも二重投稿しておかないといけないのだけど)。

午前中は論文紹介。以下の論文を紹介してもらう。スライド

  • Keita Kurita, Paul Michel, Graham Neubig. Weight Poisoning Attacks on Pre-trained Models. ACL 2020.

これは BERT のような事前学習済みモデルに「攻撃」をしかけることができるか、という着眼点で、画像認識ではよくある話だが、言語で同じようなことができるのか、そしてできるとしたらどうすればいいか、またどのようにすれば「攻撃」を検出できるか、というのを調べた話。最近このように敵対的な事例を生成して検証する話はときどき見かけるが、おもしろい話だった。

研究会ではチュートリアルが3本の予定だったが、COLING 直前なので後日に回してくださいとのことで承諾する。論文のほうが大事。あと、研究会では今週から学生が研究室に来やすくなったので、新入生の座席の割り当てをする。社会人博士の人たちには座席を全員返してもらい、まず在学生で(隣り合う空席を作らないという制約のもと)座席の移動をしたい人はしてもらい、次に新入生に適宜座席を調整してもらう(Google Spreadsheet に書き込んでもらう)という形。特に問題なく決まったようでよかったが、どうも空いている座席が1つもない。10月になって研究生が来たり、復学する学生がいたりしたら、座席を増やさないといけないのだが……。NAIST 松本研にいたときは、いつも松本先生は「なんとかなる」と言って無限に学生を受け入れていて、自分もどちらかというと拒むよりは受け入れたいのだが、さすがにそろそろ限界ではないかと思い、ここ数年は受け入れる人を絞っている。ただでさえ三密は避けないといけないし、秋からは B3 の「情報科学ゼミナール」という研究室インターンシップが始まるし、ちょっと厳しい。

研究会の前後は国際会議の原稿へのコメント。こちらも3本で3時間。ショートペーパーだと細かいところまで見ても小一時間で見終わるが、ロングペーパーだとざっくり見ても1時間強かかるので、なかなか大変。しかしここで気を緩めるとだいたいアウトなので、気を緩めないで最後までいきたい。

あとサーバ室に行ってサーバの様子を見たりする。RAID 5 のディスクでマウントはできていて、空き容量等は df で見えるのに、マウントしたディレクトリが空になっているので、再起動したところ、上がって来なくなってしまったのである。再起動のあとどこで止まっているかを見ると、どうも /dev/md0 は開始できているのだが、 HDD が2台同時に死んでる(常時 LED が点灯している HDD が2台ある)っぽい……。最近どのサーバも HDD が死ぬのだが、何かあるのだろうか。HDD そのものが死ぬことも多いが、その原因の一つとして、どうも RAID にしている HDD のコネクタが複数のサーバで死んでいるっぽいのである(RAID になっていない HDD/SSD のコネクタは、どのサーバでも一つも壊れたことがない)。もうローカルの HDD は諦めて、全部ネットワーク経由にする、という考え方もあると思うが、悩ましい。