研究は優れた質で評価する

午前中は EMNLP 2020 読み会。COLING 2020 読み会のスケジュールを確認したら、1回当たり3人ずつだと2月までかかりそうだったので、1回当たり4人ずつになるように全体的に詰めてもらう。3人の方が余裕があるのだけど、2月に残してもあまりいいことはないので、仕方ない。(そして2週間前の日記を思い出して書いていると、どんな論文だったのか中身を忘れてしまっている……。)

昼からはサーバ管理。停電で止まっていたサーバの電源を入れるだけのはずなのだが、2台調子が悪い。1台は RAID の設定をやり直すだけで復旧したが、もう1台はそもそも立ち上がらない。症状としてはこちらも RAID の設定の問題で、どうも MBR が壊れているだけで、ブートローダを再インストールすればいいだけだと思うのだが、HDD のコントローラの問題で、インストーラによっては認識できない、という落とし穴があり、すぐには解決できず。

夕方は NLP 応用グループの進捗報告。これまではホームランではなくヒットを狙うという戦略で来ていたが、今年からはヒットではなくホームラン(あるいはホームランでなくても、出塁だけではなく打点につながるヒット)を狙っていきたいと思っている。というのも、研究の世界では業績の数は(少なすぎるのでなければ)あまり問題ではなく、優れた研究をしているかどうかが重要なので、そろそろ量から質に転換しようと思っているのである。

下記は11/24の話ではないが、上記に関係する内容だったので紹介。「研究者は max の業績で評価される」という話が載っていて、そうだよなあ、と思ったりする。

2012年のブログで「女子学生のほうが優秀なんだけどね」は「自分は女子学生を研究者として育てることができません」という意味 というタイトルのブログを書いたことがあるのだが、昔はよくこんな長文のブログを書いていたものだ。NAIST 湊先生の言葉からの引用。

「現在の大学の教員評価システムは、業績を数で測る傾向が強いが、量が問題になると子育ててブランクが入りやすい女性研究者に不利で、どうしてもできるだけブランクを空けないようにするしかなくなってしまう。これを防ぐ一案として、たとえば業績を数ではなく、いちばん優れた業績の質で測ることにしてはどうか。そうすれば、ブランクがあっても関係なくなる。専門的な用語を使うと、業績をL0ノルムではなくL∞ノルムで測るようにすればいいのではないか」