パラダイムシフトのまさに最中か

今日は The Third International Workshop on Symbolic-Neural Learning 参加のためにお台場へ。行くかどうか最後まで迷ったのだが、Microsoft Research 時代にお世話になった Kristina Toutanova さんが招待講演で来るというので、せっかく日本に来るタイミングだし顔を見せよう、と思って行くことにしたのである。

結局保育園の送りをしていて招待講演には間に合わなかったが(あとで話を聞いたら BERT でみんな知っているような話をしていたそうだが)、ランチのときに直接10分ほど話すことができてよかった。自然言語処理のカンファレンス重視の話から TACL の話まで(彼女も自分も action editor をしている)、分野としていま転換点なのだなと思う。

あとは辻井先生を囲む会(?)で昨今の深層学習ブームというか SOTA 合戦というか、この傾向はどうなんだという話をしたり。shared task の功罪はあると思うし、個々のタスクに合わせた知見を貯めた方がいいのでは、という辻井先生のご指摘もごもっともではあるのだが、個人的にはそれは自然言語処理のタコツボ化につながると思っていて、それよりはたくさんあるタスクの中に入れてもらってあまり個々のタスクに興味ない人も含めてベンチマークしてもらう方が、精神衛生上よいのではないかと考えている。オープンソース開発では、日本で日本独自のパッチを当てたパッケージをひたすら作って上流に還元せず、日本だけで独自のディストーションを作ったりしていた時代もあるのだが、あれ本当にやめた方がいいと自分は思っていたので……(そのため、自分は Gentoo の開発をしていたときは、直接 upstream に報告・参加していた)

ポスターセッションでは最近 D2 の学生が取り組んでいる構文解析の話について(宣伝して聞いてもらって)コメントをもらったりなんだり。大変参考になる意見を色々いただいたりする。来るかどうか迷ったけど、今日は確実に来てよかった。