スーパー銭湯3日目である。さすがに来すぎか。
夜は紅白歌合戦を見たが、DA PUMP の U.S.A. というのを初めて聞く。娘が好きなのだが、Google Pixel の宣伝のほうでしか聞いていなかったのである。歌詞を聞くと「ナンジャコリャ」感があるが、あえて大衆に合わせて狙ってやっているようで、流行るのもなんとなく分かる。結局眠くて紅白の途中で寝てしまった。
さて、毎年大晦日は1年の振り返りをすることにしている。
1-3月
- 言語処理学会年次大会に9本の原稿を投稿し、発表する。自分はというと本会議にも参加できないくらいであったが、学生たちもポスター発表をするという伝統(?)になってきたようで、頼もしい。だいたいここで発表した研究のうち半分強が国際会議または論文誌に発展するので、国内の学会や研究会をうまく利用して研究を形にしていきたい(逆に言うと、発展していかないような内容は発表を見送り、エネルギーをセーブしたい)。
- 研究室の面積が1.5倍になり、サーバ室の電源問題もひとまず解決の目処がつき(実際に解決したのは夏頃だが)、物理的に現在の環境でできることはだいぶやった(現在の環境ではとてもよくしてもらっているので、特に大きな不満はない。)。
- 睡眠時無呼吸症候群の治療(CPAP)を始め、そして親知らずを2本抜き、体重が激減する。今年はいろんな人に心配される。ここから2年くらいかけていろいろ体のメンテナンスをしていき、少なくとも娘が成人するまでは健康でいられるようにしたいと思っている。
4-6月
- B1 の基礎ゼミナールという教養の授業を受け持つ。システムデザイン学部の学生がいちばん多いとはいえ、システムデザイン学部以外の学生を教えるのは初めてで、やり方もよく分からないので、手探り。反省点のほうが多い授業であったが、思えば助教で初めて担当した講義も、准教授で来て初めて担当した講義も反省点ばかりだったので、これが大きな勉強なのだろう。
- B4 の卒業研究を継続して NAACL Student Research Workshop に2本、ACL Student Research Workshop に1本論文がアクセプトされる。B4 が英語で論文を書いて国際会議で発表する、というサイクルが確立してきた(今年で4年目)ので、次はここで国際会議デビューした世代たちが本会議で発表するという展開にしていきたい。
- 卒業生の論文を引き継いで投稿する(全部アクセプトされた)。1年以上経つと思い出すのも難しいし、国際会議はできるだけ在学中に投稿・発表してもらうのがベストであるという結論になる。いろいろ逆算をすると、B4 の研究が国際会議に持っていけるかどうかが分かれ道のように思っている。
7-9月
- 東京都立高校の理数ゼミで Google Colab を用いたニューラル機械翻訳の体験ゼミを実施し、ブラウザだけでできる演習を試してみる。こんなことまでできるようになったのか、とびっくり。環境構築の手間がないのはすばらしい。あと、やる気のある高校生も多くて刺激になった。
- セミナー等(人工知能学会の人工知能セミナー、羽村市生涯教育センター、大学のシステムデザインフォーラム)に奔走する。少しずつ内容を重ねて準備の手間を減らしてみたつもりだが、夏休みがこれで終わってしまった感があるので、来年度は招待講演を引き受けるのは減らそうと思う。
- 年末に公開された YouTube の自然言語処理のオンライン講座の準備と収録を行う。「知の高速道路」という言葉があるが、自分が舗装すべき高速道路は専門家向けの道路ではなく、もっと手前の道路なのだろうと思うし、自然言語処理の普及活動もみんなで手分けしてやれるといいなと思っている。
10-12月
- 年に1回だけ海外に行くことにしているが、PACLIC という国際会議に初参加。言語学と自然言語処理をつなごうという目標に感銘を受ける。トップカンファレンスばかり目指すのはどうか?と最近疑問に思ってきているので、こういう取り組みも大事にしたい。
- NAACL という自然言語処理のトップカンファレンスに初めて(フルペーパー2件、ショートペーパー4件の合計6件)投稿する。この時期に国際会議に投稿するのはみんな一緒に書いている姿を共有できるというメリットがあり(ACL の投稿締め切りはみんな研究室にいない時期だし、COLING や EMNLP は新学期で緊張感がない)、来年もできたら挑戦したい。
- 全体的には数年かけて仕事に関する課題を少しずつ解決し、ストレスは減ってきているはずなのだが、夏くらいからいろいろあり、どうも夏休みくらいから運気が下がっている気がするので、立て直したい。権力のある人に批判的な意見を言うということは、難しいものだと思う(大学の話ではないのだけど)。だから、みんなおかしいと思っても言わないのだろう。
去年の問題点はだいたい解決し、新しく引き受けた仕事もそれなりにこなすことができた。大学の仕事に慣れてきて油断してくるころなので、ここからが正念場であるように思う。