プレゼンのスキルを伸ばすプラクティス

午前中はアルゴリズム演習(動的計画法)。あと1回で今年度の授業も終わりだが、来年度はこの授業は消滅するので、正真正銘あと1回で終わりである。

昼から論文紹介。(スライド

  • Bayu Distiawan Trisedya, Jianzhong Qi, Rui Zhang, Wei Wang. GTR-LSTM: A Triple Encoder for Sentence Generation from RDF Data. ACL 2018.

これはデータベースから文生成をするという研究。最近研究室で情報抽出の研究をしている人が少ないので、こういう論文を読むと新鮮である。どういうふうなネットワーク構成にしているのか、ディスカションしながら読む。深層学習の時代になって言語生成がとても流暢になったのがこれまでとの大きな違いなので、対象とするドメインやタスクの言語資源が少なくても文を生成する技術が確立すれば、かなり柔軟な処理ができるのではないかと考えている。あとは、大規模データを用いた文エンコーダの学習も熾烈な研究がなされているので、入力を頑健に処理する基盤も2020年ごろまでには整うのではないかと。もちろん、文を超えた言語理解は入力も出力も依然として難しいのであろうが、ほとんどの場合は文を超えた関係を扱わなくても十分で、文を超えた処理ができなくても有用なアプリケーションはたくさん作れるだろう。

その後、研究会(全体ゼミ)で国際会議の発表練習。やはり発表練習は研究室ではなく講義室でやった方がいいのでは、という気がする。発表練習を全体でやるべきかどうか、というのは議論あるところだと思うが、みんなで共有しないと全体のレベルが上がらないので、いまの環境だと全体でやらざるを得ない。ただ、やはり聞いていない人は聞いていないし、そういう人は発表のスキルの身につくのが遅い(他の人の発表練習を聞いていれば、それを他山の石とすることができるが、他の人の発表練習を聞いていない場合、本人の発表練習に対するフィードバックからしか学ばないので、インプットが数十分の一になってしまうため)。

これ、どうやったら改善できるのか分からないが、毎日発表練習させるという研究室の話を聞いたことがあり、そういうふうにするのがアウトプットしないと学ばない人には最適だと思うのだが、そうすることで時間を取られて困る人もいるので、うちの研究室では導入しないだろう。特定の学生にだけ過度なことをやらせるのは公平性の観点から避けたいし、一律に導入するとなるとそのようにしなくてもできる人に対する弊害の方が大きいのである。

論文の書き方は研究室としてだいたい定着した感があるが、ポスターやスライドは難しいなぁ。