AI と言いたいだけじゃないですか

午前中は研究室 OB が来てくれて、企業の方とミーティング。まっとうな感じで開発していて、好感度が高い。この分野、研究しないといけないところと、しっかり開発しないといけないところがあり、前者だけでも後者だけでもダメだと思うのだが、両方ちゃんとやろうとされているようである。お昼はサシで色々話を聞いたが、目まぐるしく変わる時代だし、ようやくうちも学科が新しくなって挑戦しやすくなったので、2025年くらいには十分戦えるようになっている(首都大を出た、というブランドが確立する)かなと思ったりする。

午後は進捗報告を聞いたり研究相談を受けたり。時間がない……

夕方は企業の方の訪問があったのだが、ちょっとあまりこちらのことを(というか自然言語処理そのものを)調べて来てらっしゃらないようで、微妙な感じに。どうも「人工知能で問題解決!」みたいに思ってらっしゃるようで、まず「仕事ではじめる機械学習」をお勧めしてみたり。

仕事ではじめる機械学習

仕事ではじめる機械学習

結局機械学習を使って効果があるとすると、(良質の)データが大量にある状況だけで、大量にデータがあれば安直な手法でも割合結果が出せるのだが、そうでない場合は機械学習的に難しい手法を使ったり、あるいはしっかりデータを作成したりする必要があり、そのいずれも「社内には人工知能に詳しい人はいません」という状態では実施できない。良質なデータがないならルールやテンプレートを書いた方がいいことも往々にしてあるし、まず現状どういう状況で何ができるかを整理していただきたいと思うのである。

まあ、それをするのが難しいというのは分かるのだが、スタートアップといえどまともな研究室で修士号を取った人が1人いればいいと思うし、うちの研究室ではそういうところに1人で行ってもデータ作成から問題分析まで全部できる人を育てているつもりなので、もっとこういうことのできる人材が増えてほしいと思ったりする。しかし学部卒ではできないと思うので、やっぱり修士まではみっちりやらないとダメだろうなぁ。