勉強になる相談はウエルカム

最近は朝に仕事ができないのでメールが溜まっている。

午前中は NAACL 2018 読み会。2本紹介してもらったが、以下の論文が自分たちの研究に関係しそうだった。

  • Austin Matthews, Graham Neubig and Chris Dyer. Using Morphological Knowledge in Open-Vocabulary Neural Language Models. NAACL 2018.

これは形態素情報(モデル的には任意の素性)を使ってニューラル機械翻訳をよくするという話で、単語 RNN、文字 RNN、形態素 RNN の3つの情報を用いてデコードする。実験結果はそこまで驚きがあるわけではないが、やるべきことをしっかりやって分析している、という、着実な研究成果である。うちの研究室でも、これくらいのボリュームの仕事がしたいなぁ。

そういえば去年は ACL short に9本投稿して全滅、今年は NAACL と ACL の Student Research Workshop にそれぞれ2本・1本投稿してどちらも採択だったのだが、自分の経験上 short paper と student research workshop の論文の難易度はほとんど同じ(後者の方が若干甘いとは思うが)なので、投稿したいという気持ちはできるだけ尊重したいが、やはり自分のエフォートを考慮して、研究室内でもどれを投稿する・しないというのは選抜する必要があるのだなと思ったりする。これは同時に見られる原稿の数に依存するので、単に時期をずらしてもらえればいいだけなのだが、みんな同じ学会に出したがるので、調整しなければならないという……。

昼は南大沢に移動して教職課程に関するワーキンググループ。文部科学省の言いなりになって右往左往しているわけだが、こんなことしていたら誰も中学・高校の教員になりたくなくなるんじゃないかなぁ(文部科学省もそれを狙っているのかもしれないが)。

夕方は日野キャンパスに戻ってきて、企業の方と共同研究に関するミーティング。特につてのない企業の方の相談は基本的にお会いしていないのだが、研究室のサイトに明記しているように、西東京〜神奈川の企業の方、研究室から出た論文を読んでくださっている方や、このブログを読んでくださっている方は別で、これら複数に当てはまっていたので、メールで問い合わせをいただいたときも速攻で日程調整をしたりしたのであった。お話をお聞きしても(ちょっと研究分野は違うが)研究に関するお話がしっかりかつじっくりできて、こちらとしても勉強になり、ありがたい。自分自身、あまり身動きが取れないので、いろんな形で企業の方と協力していきたいと思っている。

夜は社会人博士の方々とのミーティング。自分自身、あまりマルチタスクで作業をするのが苦手なので、本業以外にも複数のタスクをこなしてらっしゃるのを見ると本当にすごいなと思う。自分はまずマインドセットを変えないといけない気がしている……。