何気なく書かれていても意味がある

午前中、古典論文紹介で以下の論文を紹介してもらう。

  • Taku Kudo, Kaoru Yamamoto, Yuji Matsumoto. Applying Conditional Random Fields to Japanese Morphological Analysis. EMNLP 2004.

深層学習全盛時代なので正真正銘古典の論文と言ってもいいと思うが、自然言語処理の基本が詰まっているので読む意義あった。なぜ CRF がいいのか、というストーリーの持っていき方、どこが違うのか、という話も参考になる。MeCab がどうか、という話を補足したり、いろいろ解説できてよかった。地道だがこういうふうにみんなで論文を読むことで、少しずつ自力で論文を読めるようになってくると思うので、1年後くらいにみんな「1年前はチンプンカンプンだったけど、そういうことだったのか」と思えるようになるといいな。

お昼休みに新 M1 の研究テーマについて立ち話(というか時間がなさすぎて歩きながら話)。大学院生はまずはひたすら論文を数読んでもらう他ないと思っている。B4 と同じく研究テーマを与えて自らサーベイをしなくていいようにする、という方針もありえなくはないが、大学院生は未知のテーマについて自力で勉強して開拓する能力も必要だと思うので、サーベイをしなくていい、というのはありえないかな……。

お昼からコース会議。とある事情で大学院の募集要項を読み返したところ、何気なく書かれている1文に非常に大きな意味があることを教えてもらい、びっくりする。確かに「募集要項に書かれている」と言えるわけだが、そういう経緯があるのか、という感じ。他にもいろいろ「こういう経緯でこうなっている」と教わることがあり、奥の深さに恐れ入る……。

午後はメール処理、事務処理、学会の仕事など。木曜日はいろいろ仕事が進む日なのだが、こんな日でよかったのだろうか。