午前中はいろいろメールを片付けたり学会の仕事をしたり。学会の仕事がいま最もプライオリティが低いのだが、自分が参加しているぶんは一応貢献したいとは考えている(逆にいうと、投稿したことない和文論文誌からの査読依頼は、基本的に断っている)。
午後は ACL(自然言語処理分野のトップカンファレンス)の原稿のコメント。8本同時にコメントを入れるのは大変だが、〆切まで1週間と少しとなり、そろそろ自分が見る部分は収束してきた(収束しないと英文校正に出せないので、1週間前には収束しているのが正しい)。
正直なところ、時短勤務で全ての仕事を十分にこなすのは無理で、何かを諦めるしかない(程度問題もある)わけだが、研究の時間も十分に取れていないので、いろいろと思うところがある。とはいえ、夫婦共働きでも(つまり男性側も女性側と同じくらい家事・育児をやり)ちゃんとパフォーマンスを挙げる、というのを我々の世代がやらないと、なかなか流れも変わらないと思うので、できる範囲で研究もやる、というスタンスである。准教授は平均して年間2,583時間働いているようだが、自分は平均週40時間(年間2,000時間)の中でやりくりしているので、平均的な准教授より8割未満の時間で仕事をせねばならず、量で勝負しても勝ち目がないので、質で勝負していきたい(しかし質を担保するためにはある程度の量も必要なので難しい)。
そういえば先日「今年は収入を公開しないんですか」と質問があったので、今年の源泉徴収票も公開しておくと以下である。去年と比べるとプラス30万円、一昨年と比べるとプラス60万円なので、年俸は毎年30万円程度ずつ増加しているようである(左のリンクを辿ってもらえば分かるが、助教になってから、毎年全部公開している)。ちなみに下記は公立大学法人首都大学東京(旧都立大・都立科学技術大等が統合されてできた大学)に勤務して4年目の准教授の給与明細である。
- 支払金額: 7,835,758円
- 給与取得控除後の金額: 5,852,182円
- 所得控除の額の合計額: 1,594,312円
- 源泉徴収税額: 228,600円
研究室にコースの平均的な学生数(11人)がいるならこの程度で妥当な年収だと思うが、平均の2倍(22人)いるので、もう少し多くてもいいんじゃないかと思ったりする。自分の感覚的には、ざっくり言って研究室の学生が0人で授業や大学運営の仕事などしている状態のデフォルトの准教授の適正年俸が700万円で、学生が1人増えるごとに+10万円、くらいの感覚なので、現在の学生数であれば900万円が適正年俸だと思うが、学生数で上下させたりすることは難しいので、平均的には800万円くらい(現在の年俸程度)が妥当だろうか。
ちなみに上記には兼業による収入は含まれていないが、本学は利益相反マネージメント委員会で確認してもらわないといけないのは年間の兼業収入の合計が(複数企業等から収入があれば、全部合わせて)100万円を超える場合なので、兼業をしている人は上記の金額に最大でプラス100万円くらいだと思っていただければよい(まあ、申請してもっともらっている人もいるのだろうけど)。
そもそも学部生が毎年5人入ってきたら(そしてほぼ全員が進学したら)研究室の人数を超過するのは必至で、教員1人で見られる人数が10人やそこらが適正だとすると、研究室にもう一人教員がいないと回しようがないのではないか、という気がしている(研究室によっては助教の先生がいるので、20人いても大丈夫なのだろうが)。