教えてくん

勉強会の進め方について話す。

ドクターの人もマスター(M1 も含めて)の人も全員同じ意見だったが、勉強というのはただ坐って誰か神のように詳しい人が教えてくれるのを待っていればいい、などというのはせいぜい学部くらいまでの話で、自分で調べたり考えたりすることが勉強なのではないか、ということ。

特に生物の勉強をしているときに思ったのだけど、勉強する対象にしてももう答えが出ているものとまだ全然分かっていないものがあって、少し行くと先生のような立場の人でも結果がどっちなのか分からない、なんてことがすぐ出てくるような分野もある。

クレクレくんとか教えてくんのような立場の人は訊いたらなんでも答えてくれるものと思っているかもしれないが、答えはまだ分かっていないってことも往々にしてあって、大学院まで来るとそういう未解決の問題(世界中で誰もまだ答えを知らない)を自分で探してきて解決していくことができる、というのがおもしろいところでもある。

相談員(大学の計算機ユーザサポートボランティア)をしていたときに一番みんな気をつけていたことは、答えをもし仮に知っていたとしてもそれをただ教えるのではなく、本人が独力でその答えに到達できるように誘導してあげる、ということであった。そうしないといつまで経っても訊く一方の人は訊き続けることになり、全く成長しないのである。(なんで答え知っているのに教えないんだよ! と逆ギレする人もいたけど、情けは人の為ならず。身の危険を感じたときとか時間ないときは黙って答えることもあったけど。)

訊けばなんでも教えてもらえる世界はある意味シアワセなのかもしれないけど……。