千と千尋の神隠し

劇場でも観ておらず、これまで何回か地上波で放映があったのも観ていなかったが、たまたま実家にいたので観る。

いやー、おもしろい。よく効果を狙って作られているなあと感心した。弟が「ハクの意味は分かるけど湯婆婆の意味はなに?いつ見ても意味が分からない」なんて言っているが、意味を考えるんじゃなくて、内容を感じとればいいんじゃないの?

自分としてはこれRPGに対するアンチテーゼに見えたというか、ここまで徹底して観る側が千尋の視点になるように作ってあるのを見ると、FFとかドラクエとか伝統的なRPGっていうのはどこまで行っても物語の世界に入っていけないくらいにしか作られていないので、もっとゲームクリエイターがんばってよ、と思う。

意味分かる意味分からないでいうと、自分は実はだいぶ意味分かってしまったほうなのだが、意味分からないというのもそれは正しくて、観た人があの世界に入ってしまっているから、千尋と同様意味分からないなあ、と思うのであろう。RPGはだいたい最初から意味分かろうが分かるまいが異世界の話になっていて、なおかつプレイヤーがそこに入っていけるように作られていないので、TRPGみたく自分で勝手に妄想して話を作ったりしないかぎりあまり自分に迫って来ないように思える。