ツボ

最近我が家の兄弟でツボにはまった漫画といえば椿いずみの「親指からロマンス」である。弟曰く「MとNの肖像」以来の快挙らしい。たしかにこれは笑える。

また、藤原規代「ぼくはね。」もデビュー作にしてはとてもうまい。ただどうしても小学生が主人公となると、「赤ちゃんと僕」とか「オトナになる方法」などと比べてしまい、ターゲット狙った話だよなあ、と思ってしまったりする(狙って作っているにしてもよく書けている、という意味)。

同じ作者の「ハードロマンチッカー」を見ると、そういう縛りがないので純粋におもしろい。ただなんか人物設定といいなんといい、羽海野チカハチミツとクローバー」とかなりだぶっているので、はじめて読んだような感じがしない……。時期的には「ハードロマンチッカー」のほうが先に出ているようなのので、「ハードロマンチッカー」がハチクロを参考にした、というようなことはないのだろうけど。

男子寮の生活、といえば「ここはグリーンウッド」とか「花ざかりの君たちへ」などがすぐ思い浮かぶが、どうも少女漫画でこのネタはジャンルとして確立しているのかどうか知らないが、この男子寮は(男性としての目から見ると)嘘くさい、と思ってしまったりする(一応自分も男子寮に住んだことがあるので……)が、この「ハードロマンチッカー」に出てくる男子寮はすごくありそうな男子寮で、見ていて思わず口元がにやけてしまったり。

もともと藤原規代さんの作品を手に取ったのも、K さんからもらった花とゆめに載っていた「HELP!!」を読んで過去の作品を見てみたくなったからなのだが、この人の書く漫画はどれもとても好きなので、〆切につぶされたりしないでずっとがんばっていてほしいな。