2000万くれるとしても今がいい

お昼に南大沢なので、出勤途中でスタバに寄って仕事をしてから南大沢キャンパスに直行。

教職課程ワーキンググループという集まりなのだが、どうも通常の委員会では定常業務をさばくことで手一杯なので、法改正の対応だとか、新しいことをやる場合にはそれ用のワーキンググループを作成して議論する、というような形で対応しているようである。確かに、大学の業務は「前年までのやり方から変えない(次の委員にそのまま引き継ぐ)」というのが最もコストのかからない仕事の仕方で、やり方を変えて最適化する、ということの動機がほとんどないので、このようなやり方でトップダウンに仕事をしないと、非効率なやり方がずっと残るのだろうなと思ったりする。

昼からは日野に移動して EMNLP 読み会(だが前回 EMNLP の論文を間違えて紹介したので、今回は ACL の論文)。

  • Yanyang Li, Tong Xiao, Yinqiao Li, Qiang Wang, Changming Xu and Xueqiang Lu. A Simple and Effective Approach to Coverage-Aware Neural Machine Translation. ACL 2018.

ニューラル翻訳は流暢だが妥当ではない(原文の内容を変えてしまったり、消してしまったり、重複する内容を入れたり)ことが知られていて、原文のカバー率を考慮する、というアプローチがいろいろ提案されているのだが、これはカバー率のスコアを入れるというシンプルな手法でいいという話。手法的には使いやすくていいと思うのだが、実験結果がちょっとあやしい気がする(short paper なので、詳しくは書けないのかもしれないが)。

夕方はヘッドハンティングの電話。2ヶ月前から予定を調整して、どうしても話をしたいということだったので聞いてみた。内容的にいい話(テーマ自体のマッチングはいい)ではあったのだが、自分はいまの首都大での仕事にかなり満足度が高いので、転職したいということはなかった。待遇についていくらくらいなら検討してもらえるかと言われ、年2,000万円くらいかなと伝えたら、それなら OK ではとのことだが(ヘッドハンターは仲介しているだけなので、断言はできないだろう)、いまの仕事でそれくらいの収入がほしいというのが本音である。お金が増えても仕事が増えるなら、満足度は著しく下がるので、いまの環境で十分。いまは週40時間の仕事で、残業もなく(学生たちに過度にやらせることもなく)、有給も年10日以上取得しているし、仕事の量や質に関しては希望通りである。(そこそこの人数のグループで仕事がしたいので、その面では紹介先の企業と条件が合わなかった)