論文を読んで実装する能力も訓練次第

夜は雪かも、という予報だったが妻を送って車で出勤。

午前中は少しメールを見たあと、大学院の演習の最終発表会。後学のため、他の先生方の研究発表会を見てみたかったのだ。K家先生のテーマは「サーベイの仕方を身に付ける」というようなテーマで、Arduinoを使ってセンサーロボットを作るとか、我々のやるようなテキストマイニング・ネットワークマイニング(機械学習)のような演習と一線を画した感じで、興味津々。Google Scholar とか CiNii、インパクトファクターやサイテーションインデックスについて調べていたようだ。

なんでこんなのをするのだろう?放っておいてもみんな論文を読むだろうし、言われなくても少なくとも研究室の中で勝手に学ぶことでは?と最初は思っていたが、どうやら首都大の学生は大学院生も含めほとんど英語の論文を読まないようで(もちろん研究室によるが、読む研究室は少数派?)、周りが読まないので学生は読まないのが普通だという意識のようなのだ。確かにそうなら、読み方から教えないといけないかー。

うちの研究室では夏前から国際会議論文の紹介を始め、秋以降はB4の学生にも紹介してもらうようにしているが、夏前に1本でも紹介してもらった方がいいのかも、と思った。英語の論文が書けないのは(博士に進学するのでなければ)別にかまわないが、英語の論文が読めないのは研究者と言わずともエンジニアとしても致命的なので、少なくともうちの研究室で修士を出た人は、国際会議の論文を読んで実装できるような力を身につけてもらいたい。

昼前に少しだけ共同研究の Skype 会議。おまけのように思っていた話が意外に興味を持っていただけて、なにがヒットするのか分からないなと思ったりする。逆に言うと、情報科学の基礎知識を持っているかどうかでかなり課題の解決方法のレパートリーが違うので、しっかり理論と実践を両方やっておかないとな〜。

そういえば、Skypeで画面の共有ができるかと思いきや、できずに首を傾げる。こちらがビデオ通話をオンにしているとだめなのかと思い、オフにしてみたが共有できない模様。グループ会議だと無料版ではできなくなったのは知っていたが、一対一ならできたと思うのだが……。調べてみると、どうやら両方がビデオをオフにしないといけないようだ。次回またチャレンジしよう。

午後はひたすらメール処理。今年のNLP自然言語処理)若手の会シンポジウム(YANS)関係もそろそろ動き始めないといけない。だいたい年末から年明けにかけてその年の方向性をメールで議論して原案を作成し、言語処理学会年次大会の会場で集まれる人で集まって承認する、という流れなのである。

いまPFIの[twitter:@hillbig]さん、京大の[twitter:@stomohide]さんと3人で3年任期の共同委員長をしていて、1年目は@hillbigさん、2年目は@stomohideさんが主担当で、今年は自分が主担当。それぞれYANSの屋台骨を支えるすばらしい仕事をされてきたので、自分も若手として最後の仕事を全うしたいと思う。

夕方は卒論などの研究の進捗を聞いたりする。最近は1日の半分くらい研究室で過ごす(午後行って8時くらいまで)のだが、なにかあったらすぐ聞いてくれて、よい。来年度は今年度より大学の滞在可能時間が少なくなる見込みだが、可能な限り研究室に来たいものである。