一石で三鳥狙い的外れ

朝9:15から拡大システムデザイン教務委員会のため、娘を託して出勤。こんな早くから出勤することはあまりないのだが、この委員会は参加者数が多く予定の AND を取ることが難しいので、どうしてもこんな時間になってしまうのである(厳しい)。

委員会のあと、自然言語処理の授業。この授業、大学院生が履修すると「自然言語処理特論」という授業になり、学部生が履修すると「自然言語処理」という授業になり、オープンユニバーシティの聴講生が履修すると「実践 自然言語処理」という授業になるという、よく分からない授業になっている。オープンユニバーシティは、日野開催でかつ毎週月曜日の2限などという時間帯にしたら誰も来なくて非開講になると踏んでいたのだが、3人も登録があったので開講されることになった。しかし3人中2人は2年前に飯田橋キャンパスで開講された「自然言語処理の基本と技術」を受講していて、内容の2/3は同じだとオープンユニバーシティの講座案内に断り書きをつけているにも関わらずまた履修されていて、日野までわざわざ毎週いらっしゃるほどのことか……と申し訳ない気持ちになる。

昼から進捗報告を聞く。4月は変則的なスケジュールになってしまっていて、本来8人対象者がいるグループなのに3人しか都合がつかない。4月の研究はほとんど諦めモードなのだが、この時期に頑張って実験をしているかどうかで今年度前半の投稿シーズン(5月の EMNLP とか9月の AAAI とか)に臨めるかどうかが変わると思うので、来年に投稿しようと考えているのでなければこの時期に進めておいてほしい(4月に M1 になった人はいいが、4月に M2 になった人は、就職活動もやっている人がいるので、研究を進めてほしいとも言えないのだが)。

夕方は南大沢に移動して学部1年生の「基礎ゼミナール」という授業。担当するのは初めてで、勝手も分からないのだが、いわゆるアカデミックスキルを身につけさせるという趣旨の、首都大生は文系理系問わず必修の授業。そう言えば自分も「基礎演習」という名前の同様の趣旨の授業があったが、1年生で割り当てられたクラスは興味がなかったので1回も出席せず(履修登録したかどうかも覚えていない)、2年生になって再履修で興味があるクラス(野矢先生のクラスで、「論理トレーニング」を毎回解く、という授業)に出たのを思い出した。やり方は教員任せで、「論理トレーニング」がどれくらい本来の趣旨に沿ったものか不明だが、毎回出席するのが楽しみだったし、受けてよかった(現在のコースでは学部3年生の実験の授業の「テクニカルライティング」で8コマ分習うような内容を15コマ分受けた)と思っている。

さてこの授業、24名が定員で、必修なので抽選があり、必ずしも第一希望のゼミに配属されるというわけでもないようである。自分の授業は半分くらいがシステムデザイン学部の学生のようだが、経済経営学部の学生や理学部の学生、法学部の学生など、いろいろな学部から来ているようだ(荒川キャンパスに行く学生はいなかったが)。専門科目でないとやる気にならない、という先生方が多いのかなと思ったが、1回目の授業をやってみて、これはまさに総合大学ならではの授業だし、元々人文系出身で大学院から理工系に転じた自分のようなキャリアの人がやるのはちょうどいい科目だと思うし、これはこれでおもしろい。とりあえず今年なんとか乗り切って、来年またどうするかを考えよう。