B3 で研究室は選べない

午前中は NAACL 読み会(3回目)。

B4 の学生たちの発表。おもしろかったのは以下の論文。

  • Barrot Zoph and Kevin Knight. Multi-Source Neural Translation. NAACL 2016.

3つ以上の言語で対訳になっているようなコーパスがあるとき、全部を同時にニューラル翻訳モデルにすることで、それぞれ分けてやるよりよくなる、という話。こういう設定自体はそんなにないかもしれないが、ニュースの翻訳とか同じような内容を多言語で翻訳することはあるだろうし、コンパラブルコーパスでもできたらよさげな気がする。

午後は B3 の研究室インターンシップの顔合わせ。今年は顔画像検索のテーマの学生がうちに来るようで、Workshop on Noisy User-generated Text (W-NUT) というワークショップの共通タスクである Geolocation Prediction in Twitter というのに参加してもらおうかと思っていたのだが、研究に興味があるという学生は1名だけで、その学生も1人だけならやりたくない、ということで、結局、本の輪読会になる。研究室のメンバーが少なかったころは、基礎勉強をすることに研究室としても意味があったのだが、今はそこそこ人数がいるし、層も厚くなってきたので、大学院生と一緒に研究する方がいい経験になると思うのだけどなぁ。

ほとんどの研究室では、可能な限り学生の負荷を少なくしている(飲み会だけとか、ドッヂボール大会だけとか)ようだが、研究室インターンシップで学生も教員も行き先を選べないシステムになっている以上、そうするのが最適解なのだろうか……(行きたい研究室があっても学生側で選べず、ランダムに決まる)。

夕方は教授会。大学院教務委員長、そして国際副専攻委員として、審議・報告しなければいけない事項がたくさんあり、結構喋った気がする。准教授でも教授と同じく独立した研究室、というのはありがたいことだが、委員長の仕事も教授・准教授の区別なくコースのローテーションで回ってくるので、運悪くローテーションに当たってしまうと責任が重い(しかも、今大学院教務委員会で何ヶ月も議論している話題は、昨年度からの引き継ぎ案件)。大学のなんとか長という仕事、偉い人や経験のある人がなるのかと思っていたが、全くそんなことはなく、機械的に順番を回しているだけなので、どうせ任期の間は委員をやらないといけないなら、長ではないヒラの委員でいい……。