ちょっとしたことが聞けるとありがたい

もう8月が終わりというのが信じられない。

企業の方からよく「大学はいつまで夏休みですか。え、そんなに長いんですか。いいですねえ」と言われるのだが、夏休みは授業がないということ以外は通常営業で、(理工系の)大学教員としては日常業務が1割程度減るに過ぎないので、夏休みだからいっぱい休める、というわけではないのである(ほとんどの人は教員側の仕事をしたことがなく、学生側の立場しか体験していないので、仕方ないのではあるが)。いや、研究室の学生の面倒を見ない人は、日常業務の3割が減るので、だいぶ違うかもしれないが……。

午前中は M1 の公開期末評価の発表練習。インターンシップでいなかった学生の進捗報告も兼ねていて、へえ、こんなことやっていたのかぁ、と感心する。4週間くらい行けるとちょっとした成果も出せるし、内部進学する学部生にはこうやって1ヶ月程度以上のインターンシップに行くことを推奨しているのである。(NTT)CS 研へのインターンシップなんて記事も書いてくれたり、楽しんでこられたようで何より。

上記エントリを見て、あー、と思ったのは以下のくだり。

私が思っていたよりも研究室に近い雰囲気だったわけだが,小町研との大きな違いは,メンターにいつでも聞きたい放題ということである.最近の小町研では,偶然小町先生が隣にいて,偶然ちょっと悩んでいたことを思い出して,偶然聞けるということはほぼない.(中略)小町研も週1回は進捗報告があり,小町先生が直接聞いてくれるので,だいぶマシだとは思う. 

全くご指摘の通りで返す言葉もない……。研究室1年目は、隣に座って延々プログラミングに付き合ったり、みたいなことはできたのだが、研究室2年目は(学生数が2倍に増え、かつ娘が産まれたので)その時間がかなり減り、研究室3年目は(学生数が2倍、つまり1年目の4倍にに増え、かつ保育園の送り迎えをするようになったので)さらに減り、という状況である。

いまは、いろんな仕事を断って週1回の進捗報告(学生1人あたり10-20分程度)は死守しているのだが、進捗報告以外の話をする時間がほとんど取れないし、気軽に思いついたことを教員と話したりできる感じでなく、ちょっと申し訳なく思っている。松本研では、ふらっと研究室に立ち寄った松本先生とホワイトボードで議論、みたいなこともときどきあったし、時間がもっとあるといいのになぁ、と思うのだが……

しかし思い返してみると、そうやって研究室でいろいろ議論したりしていたのは、学生同士がはるかに長かったようにも思う(先輩だけでなく、同期や後輩も含め)。学生同士でどこまで研究の話をしているのか知る由もないが(NAIST でも、そういう話は基本的に夜よくしていた)、そういう話ができる環境は用意できたらな、と考えている。

午後は3時間ほど原稿のチェック(x2)。せっかく余裕のある時期なので、もっと集中しないとできないことをしたいのだが、〆切が先に来る仕事を片付けないと先に進めない。学会のメタ査読(査読者から結果報告を受けて最終報告書を作る)をしたりもするが、これにも意外と時間を取られる。あまり依頼が来ないのでよいが、これたくさん頼まれると崩壊しそう……。