論文執筆にはベストを尽くす

午前4時に起きて言語処理学会年次大会の原稿を添削する。本格的に見るのが初めてなので、1本につき、1時間はどうしてもかかってしまう。2回目以降は少しずつ早くなるのだけどな〜。

昼過ぎまでかかって、投稿予定の5人の原稿の添削が一通り終わる。助教のころはもっと早く返せていたし、余裕だったのだが、平日の昼間はほとんど時間がなくなってしまったし、昼間以外に1時間以上の時間が確保できるのは早朝のみである。

NAIST松本研にいたときは、1回論文を書いたら10往復以上するのは 珍しくなかったのだが、首都大(システムデザイン学部)では教員1人に学生が10人以上いるので、5-6往復くらいが限界なように思う。NAISTだと、放っておいてもけっこうできる学生から、丁寧に時間をかける必要がある学生までいろいろ来るが、教員に余裕があるのでじっくり面倒を見ることができる。しかし、いまの環境では、みっちり隣でペアプログラミングしたりする時間がないのだ(去年はまだ時間があったので、だいぶ時間を使ったが)。

ただ、首都大のいいところは学生同士の仲がよく、お互い情報交換・共有してくれたりすることで、一人に伝えると他の人も直してくれたりするので、個々人とそこまで往復する必要はないのかもしれない。松本研でも、自分が助教になってからは、研究室の中の学振の申請書を出す人全員(両手で数えるくらいいた)で各自のドラフトを Dropbox に入れて共有し、お互いの申請書にコメントし合ったりしていたようだが、そういうように相互にコメントするというのが、コメントする側の能力も伸びるので、一番よい。

あと、原稿の添削で5-6往復できるのは、まだ恵まれているのかもしれない。学生によっては、そもそも添削を原稿に反映することができなかったりするのだろうな、と思うからである。コメントを採用するにしても採用しないにしても、ちゃんと読んで全てなんらかの対応をしてほしいのだが、「これくらいの期間だったらこれくらいの量が直せる(文章が書ける、追加実験ができる、etc)だろう」という見積もりが通用しないと、そもそも〆切までに想定するクオリティに達することができない。こうなると、もはやどうしようもない気がする。単に投下する時間が少ないだけなら、なんとかして学生に時間を確保してもらう(教員も時間を確保する)だけなのだが、時間の問題ではなかったりすると、現状やれることは限られてしまうのである。

ともあれ、現在の状況の中でできるベストを尽くしていきたい。