首都大生は勉強熱心

午前4時に起きてミルクをあげて、授業の資料作成に入る。最近ミルクをほしがる間隔が開いてきたのか、あるいは妻が遅くまで(先週は午前2時まで起きていたそうだが、1時まででよいと止めた)起きてくれているせいか、4時くらいに起きるようになってきた。さすがに2時に起こされるとしんどいが、9時に寝ることを考えると、起きるのは3時がベストかなぁ。

今回の授業は参考にするスライドはないものの、教科書を指定してあるのでだいぶ楽。スライド作成も慣れてきたので、全体のスケジュールから1回の授業で進める分量を見積もって作ればよく、資料は多めに作って演習で調節する、というスタイルになっている。去年も今年も授業内での演習を求める学生がやたらと多く、予習を仮定しないと授業内だけで演習を解く時間が確保できないので、予習してもらうか演習を各自解いてきてもらうか、になるのだが、そういうことを求めているのだろうか?(授業時間以外は使いたくないので授業時間で完結してほしい、と学生は考えるかなと思ったのだが、必ずしもそうではないようだ)

大学に出勤して、機械翻訳の勉強会。今日はアライメントのお話で、IBMモデルを1から5まで勉強する。IBMモデル5の式がよく分からず、喧々轟々議論する。まあ、こういう議論を通じて、論文に出てくる数式をどのような目で見るかが養われたりするので、こうやって時間を使ってディスカッションできるのはとてもよいことである。

機械翻訳の進捗報告はほとんど時間が取れなかったので、翌日にもう一度時間を取って聞くことに。今学期唯一毎回ちゃんと進捗のある勉強会なので楽しみにしているのだが、「BLEU値を出したあと何をすればいいか分からない」というのがみんなの悩みだそう。そこからがようやく研究だったりするので、論文を読んで考えましょうか、と発破をかける。教員があれこれアイデアを与えるスタイルもありうるが、最初はあれやこれや自分で試してみるといいんじゃないかなと思うのである。

もしかすると最適なのは逆で、最初はアイデアから何から与えてもらって一通りやり方を身につけてから、おもむろに自分のやりたいことをやる、という順番がいいのかもしれないが、ひとまず最初の2年くらいは効率を求めないでやりたいのであった。(せっかくフレッシュな気持ちで研究室を持てているわけで、成果を性急に出そうとあまり最初から現状の首都大に最適化したくない、ということである)

午後は南大沢に移動し、学部2年生の「オートマトンと言語理論」の授業である。とはいえ、実は講義をするのは今日が初めて。今年子どもが産まれることを相談したところ、現コース長の F 本先生が「そういうことなら来年度は半分代わりにやってもよいですよ」とおっしゃってくださったので、お言葉に甘えて半分分担してもらったのである(今振り返ってみると、分担してくださっていなかったら危険だった)。

この授業の後半は文脈自由文法なので、自然言語処理にも密接に関係するし(前半のオートマトン正規表現も関係するが)、資料を作ることで勉強になったりして、割と楽しい。

授業に臨むとみんなほぼ全員出席していて、もちろん後ろの方には聞いていなさそうな学生や、寝てそうな学生はいるのだが、概して真面目である。授業中に演習を解いて解説してもらったら、みんなでわいわい話しながらできたし、授業のあとには3-4人質問に来る学生がいたりと、とても積極的でよい。彼ら、彼女らの期待に応えるためにも、毎回ちゃんと準備していかないとな〜。