朝は病院に寄る。家からクッションを持ってきてほしい、という依頼があったのである。個室が空いていたのは幸いであった。ただ、なんだかいろいろと大変そうで、自分にできることはあまりないが、できるだけ話を聞いてあげようと思った。
今月から研究室で WEB+DB PRESS を購読することにしたので、病室でパラパラと見る。
- 作者: 鶴長鎮一,宮下剛輔,縣俊貴,中村知成,西尾泰和,新井俊一,南川毅文,伊藤直也,石垣憲一,浅木朗,渡邊恵太,中島聡,はまちや2,竹原,川添貴生,河合宜文,WEB+DB PRESS編集部
- 出版社/メーカー: 技術評論社
- 発売日: 2014/04/24
- メディア: 大型本
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大学に出勤し、メールの処理をしたり事務手続きをしたり。出生届を出すには出生証明書が必要で、これは土曜日にならないともらえないので、出生届が出せるのは早くても土曜日。夜間休日窓口で出生届の提出はできるようだが(婚姻届は夜間休日窓口で出した)、他の手続きは平日でないといけないので、結局平日に一度来ないといけないか。あと、共済の届け出には戸籍謄本が必要らしいのだが、住民票のあるところと本籍のあるところが違うので、結局1日で終わらない。
あと、「出産支援休暇(2日以内)」および「育児参加休暇(5日以内)」を取得したいのだが、そちらは申請に母子手帳が必要だそうで、結局週明けの申請になりそうである。出産支援休暇は退院の日の付き添いのため、育児参加休暇は退院後1週間大学に行かず子どもの面倒を見るのと1カ月検診に付き添うため、にそれぞれ使用する予定。
午後は離散数学の基礎勉強会。前回やり残したポンピング補題をやって、あとはひたすら演習問題を解く。機械学習の勉強会もそうだが、みんなでわいわい解いて楽しかった。時間がかかっても、ちゃんと解いた感が得られる方がよいし、本の演習問題をコンプリートするのは満足感を得るために適していると個人的には考えている。大学や大学院で学ぶべきこととは、勉強した内容はさることながら、どのように勉強するか、という方法論もあると思う(上に書いた「エンジニアの学び方」みたいなもの)。
結局答えがどうであるかより、その答えを導く過程でみんなどういうふうに考えるのか、そういうものを身につけるのが主眼であり、極論すれば答えは間違っていても有益な議論ができればいいんじゃないかと思っている。逆に言うと、答えが合っていても記憶に残らないような説明、あるいは聞き方だったとしたら、それは意味がない。答えを写すなとまでは言わないが、写して解かないなら写す意味がないので、写すために使う10秒でいいので解くため、あるいは議論するために使ってほしい。まあ、さすがに写すだけの人はいないと思うけど……。
16時から学内の競争的研究費関係の研究のミーティングだったので、残りは学生たちに任せて自分はミーティングへ。単年度の予算なのだが、ちゃんと成果を出して次の研究費獲得につなげましょう、という確認。科研費の若手Aやさきがけに申請して不採択でもこういう制度があると助かるので嬉しくはあるのだが、外部で研究費を獲得しない人が増えるかも、という意味では微妙かも。ただ、こういうのも含めて複数の場所からお金が出ないと、落ちたときのことも考えるとなかなか大きな研究費に挑戦できないと思うので、大規模研究費獲得に向けた支援という制度の趣旨としては正しい気もする。
まあ、いまの自分の課題はお金を取ることではなく、新しい研究室で研究することだと思うので、研究計画書を書くのに使う時間があったら学生と研究したい。(そういえば去年の課題は授業をすることだったが、1年前期と後期に授業をして、大体感じが分かってきたので、去年の課題はクリアしたかな?)
夕方はオープンキャンパス関係の打ち合わせをする。7月20日と8月16日にあるそうで、受験生に対する模擬授業を頼まれていたのだ。去年は確か他の用事とバッティングしていたのでお断りしたのだが、だいたい持ち回りで回ってくるそうで、新しく着任した教員から回るため、断っても断っても断っても毎年来るようで、観念して8月16日(午前と午後)だけ引き受ける。本当は子どもの世話を平日妻にしてもらう代わりに土日は自分がする予定で、基本的に土日に用事は入れないのであるが(日曜日は両親とも教会に出かけてしまうが、土曜日なら母はいるので、まだ頼める)。本当は2日(2回x2)とも引き受けてほしかったそうなので、来年もう1日やらないといけないかもしれないが……(ただ、来年でも両方日曜日だったら断るけど)。
とはいえ、高校生に話したりするのは(土日でなければ)やりたい仕事なので、どういう反応をされるのか楽しみである。ただ、あまり情報通信コースの「総意」の代弁をするつもりはないので、受験生に対する勧誘という目的からすると、いいのかな? 率直に「他の大学もいろいろ見て比較検討してください」などと語ると思うし、「なんとなく情報がやりたい」と言う人はむしろ受けようと思わなくなるような説明にしたい(そういう人にも来てほしい、と思っている人もいるだろうが)し、情報寄りの説明(アジテーション?)をするので、「情報通信」と言う割には情報をやりたいという学生が多くなってしまうような気がするのだが……。
夜は病院に行ってしばし面会。初ミルク。ただ、この病院は母乳推進らしいので、あまりミルクをあげないようだ。片手で子どもを支えながら哺乳びんを口に含ませるのだが、支えるのも慣れていないのでぎこちない。どうやら男性の手は長いので、新生児の身長だと微妙な長さになるらしい。それなら仕方ないか……。産まれた直後は視力も0.01以下(自分と同じ!)らしく、こちらのことは見えてないと思うけど(というか目も開けてないけど)、抱いたまま子どもが寝ると、暖かくて身体の一部になったような感じがする。10カ月、外からほんのり触ることしかできなかったので、こんなうっすらとした反応でも幸せで、ア、ア、ア……と泣き始めてても、心配になったり慌てたりするどころか、「あ、泣き声が聞けた!」と嬉しくなってしまったりして。早く一緒に家に帰りたいな〜。